《平川弘のCool Eye》戦力外が通達される時期。新たなチームでキャリアを積める選手は限られている
もっと得点がほしかったミャンマー戦
W杯のアジア2次予選が始まった。ミャンマー戦は5-0と大勝。力の差が大きかったので、もっと得点を取ってほしかった。2021年に対戦した時には10-0としていただけに、今回はビハインドでも相手は時間稼ぎをしてきた。そこを加味しても、もっと徹底的に畳み掛けてもらいたかった。
シリア戦の方が重要
日本はケガ人が多く、シリア戦にターンオーバーをしなければならないこともあったので、主力は無理をさせずに温存した。終盤にGKを代えたりして物議を醸しているが、それだけミャンマー戦よりシリア戦の方が重要だと森保監督が思っていたのだろう。敬意を欠いたと叩かれても仕方がないかな。
辛い戦力外通告
毎年のことだが、この時期は一部の選手たちにとって辛い戦力外通告が待ち受けている。Jリーグの規定では11月中に来季契約の有無を選手に通達しなければならないことになっている。クビを意味するのは戦力外通告ではなく、正式には契約満了という名目である。来季の契約を更新しないという意味だ。
ドキドキしながらポストをのぞいていた
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通知は郵送で送られて来た時もあって、毎日、ポストをドキドキしてのぞいていたのを思い出す。私も戦力外通告の経験があるが、その時は頭の中が真っ白になり、何も考えられなかった。リーグ戦の最中だし、天皇杯も勝ち残っていたりすると、気持ちを切り替えることが難しい。その中でチームの一員としてモチベーションを保たねばならず、すごく苦しんだことを覚えている。
元札幌FW都倉の名前もあった
他チームではボチボチ戦力外のリリースが出てきていて、元札幌のFW都倉(現J2長崎)の名前もあった(寂しいね)。チームの新陳代謝を図るには避けては通れない道だが、サッカー界のサイクルは本当に短く厳しい。戦力外ではなくただの契約満了で、新たなチームでキャリアを積める選手は限られている。今季の札幌はどうなるのだろうか?
次節は相手の自由を奪えるかがポイント
次節のFC東京戦はアウェーだが大事な試合。札幌が1点差ででも勝利すれば同勝ち点、同得失点差となり、総得点で上回ってFC東京と順位が入れ替わるからだ。味スタで難しいゲームになるとは思うが、何とかトライしてほしい。FWディエゴオリベイラにボールが収まるとDFが絞らされ、そこで両ウイングにボールが渡れば厄介になる。とくに突破力のあるMFアダイウトンには注意が必要だ。ディエゴオリベイラにはDF岡村が、アダイウトンにはDF田中駿がタイトについて相手の自由を奪えるかがポイントになるだろう。