コンサ5年連続J1残留確定 けが人続出でも乗り切った
■J1第34節(3日、札幌ドーム)
北海道コンサドーレ札幌は札幌ドームで湘南と対戦し、1―1で引き分けた。前半20分、MF青木亮太(25)の先制ゴールでホーム6試合ぶりとなる得点をマークするも、後半19分に追い付かれた。勝利こそ飾れなかったが、12勝8分14敗で勝ち点44とし、4試合を残して5年連続のJ1残留を確定させた。
節目のゲームを勝利では飾れなかったが、来季もJ1で戦うことを確定させた。ペトロビッチ監督は「非常に難しい1年を選手たちはファンタスティックに戦ってくれた。常にけが人を抱えながら、もう一つ、二つ勝利すれば上を狙えるという状況だった。一度も残留争いに巻き込まれなかった」と胸を張った。
待望のゴールで先手を取った。前半20分、MF金子が左サイドのFW菅へ展開。ダイレクトで中に折り返すと、待ち構えた青木が冷静に沈めた。「菅のゴールと言って良いほど、素晴らしいクロスだった」と青木。クラブとして8月14日のFC東京戦以来6試合ぶりとなるホームでのゴールだった。
ところが後半は湘南に押し込まれて19分に同点弾を献上。勝ち点1を分け合った。
下位4チームが無条件で降格する異例の1年を乗り切った。「1人のけが人もなく迎えられた試合は、一つもなかった」。指揮官が嘆く通り、今季はMF宮沢、チャナティップ、DF福森ら主力が相次いで負傷。シーズン途中にはエースFWアンデルソン・ロペスが移籍し、得点源も失った。
それでも名将は少数精鋭のチームをやりくりしながら上位浮上を伺った。ミシャ色に染め、リーグの中でも存在感を放つ集団に仕立て上げた。
ペトロビッチ監督は「残り4試合は未来への戦いをしていきたい。DF西野をデビューさせることも視野に入れている」と改めて若手の積極起用を明言した。来季を見据えた戦いは、既に始まっている。(石栗賢)