鉄腕リリーバー宮西 田中正義に自ら持つ快記録更新を期待「もうええ、はよ抜かしてくれ」
応援大使プロジェクトで北広島市を訪問
日本ハムの宮西尚生投手(38)が21日、北海道応援大使プロジェクトの一環で田中正義投手(29)、北山亘基投手(24)とともに北広島市を訪問。飲食店巡りやトークショーを通じて市民と交流した。イベントの合間に応じた取材では、自らの持つ29試合連続無失点(同一シーズン内)の球団記録更新を後輩に厳命した。
自身に並んだ道産子左腕を高評価 さらなる期待も
トークショーの舞台となった星槎道都大は、今季最終戦で宮西の持つ球団記録に並んだ福田俊の母校だ。飛躍を遂げた後輩左腕について「もともと能力が高いピッチャーなので不思議でもなんでもない」と高く評価。その実力を認めた上で「でもタイ記録やから、まだ抜いてないわけでしょ? 抜かした時に自分の記録になる。そこで本当の自信が持てるやろうね」と、さらなる活躍を願った。
自らは北の大地が歓喜に沸いたシーズンに樹立
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チームがリーグ優勝、日本一を達成した2016年に快記録は生まれた。だが、本人は「俺がそんなことしてたの知らんし(笑)。記憶にもない。打たれる時は打たれるし、抑える時は抑えられる。打たれてからどうするか、やから」と特別な感情は一切、抱いていない。
中継ぎ投手にとって意義のある数字
それでも積み上げた数字が持つ意味を、一人の投手として重く見る。「リリーフはただ投げるだけではしんどいから、記録や数字は大事やね。福田だって途中から俺の名前が出てきたら『そこまでいこう』って必死こいたやろうし。目指す数字があれば、つらくなった時に心が折れにくいよね」と力説した。
守護神へ愛あるプレッシャー 田中正「35にチャレンジしたい」
記録更新を本命視する男がいる。今季クローザーを務めた田中正だ。この日、行動を共にした豪腕へ向けて、宮西は「来年の正義ならやってくれる。もうええ、はよ抜かしてくれよ」と冗談交じりにゲキを飛ばした。
話を向けられた田中正は「目の前にいるからこそ言います。新記録を、球団記録を目指します。平良(西武、39試合連続無失点の日本記録)はすごすぎるので、その間ぐらい。来年は35にチャレンジしたい」と、期待の言葉を意気に感じ取り〝鉄腕超え〟を誓った。
金字塔は目前 プロ17年目の完全復活を期す
球団記録への未練はない。宮西が来季、目指す数字は1つだけだ。「個人的に悔しい結果が続いているけど、必ず復活したいと思っている。400ホールドは必ず達成します」。生けるレジェンドはプロ17年目も第一線を走り続ける。