■１１月２２日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

前回対戦では自身初の１試合２得点

　北海道コンサドーレ札幌は２５日のアウェーＦＣ東京戦（味スタ）に向けて１０対１０のパスゲームや１１対１１などを行って調整した。５月６日に行われたホームでの前回対戦では、自身初となる１試合２得点で勝利に貢献したＦＷ菅大輝（２５）。半年ぶりの対戦で再び得意とする強烈なシュートを叩き込み、シーズンダブルを達成してみせる。

前園の「サッカーの園」に出演して全国区

　全国のサッカーファンから菅が注目を集める出来事があった。ＮＨＫＢＳ１で元日本代表ⅯＦ前園真聖が出演する番組「サッカーの園～究極のワンプレー～」で紹介されたのだ。番組は、毎回特定のテーマに該当する選手やプレーなどを取り上げて特集しているが、〝フィジカルモンスター〟をテーマにした今月１９日放送の回に出演。他の選手よりも一回り大きい太ももやふくらはぎを持つ両足から放たれる〝菅キャノン〟が紹介され、強靱な足腰を得た秘訣や、自身が挙げたベストゴールについての裏話を本人が語るなど、菅大輝というプレーヤーを強くアピールする内容となった（２３日２２時５０分から再放送予定）。

大量得点した時は意識の共有が一致

　次節は放送後最初の試合となり、今まで以上に菅キャノンに注目が集まることになりそうだ。前回対戦は菅の２ゴールもあり、５－１と圧倒した。プロ入り後初めて複数得点をマークした試合を「チームが大量得点で勝てた試合だったので、自分が良かったというよりはチーム全体が良いバランスで、攻める時の意識の共有が一致していた」と振り返り、自身のゴールについては「たまたまボールが来たところに自分がいただけという感じです」と謙遜する。

得意のマリノス戦と同じ通算３得点

　同カードでは３年前の２０２０年７月２２日ホーム戦でも得点を記録。プロ通算で３得点をマークしており、自身が得意とする横浜Ｍ戦での公式戦ゴール数と同じ数だ。さらに横浜Ｍ戦のゴールにはルヴァン杯での１得点も含まれており、リーグ戦のみに絞ると最も得点を挙げている対戦相手はＦＣ東京となる。相性について本人は「特に分からないですけど、また結果を残せれば良いなという感じです」と、気にはしていない様子。結果を残した試合終了後には、〝マリノスキラー〟に続くもう一つの異名が付けられているかもしれない。

来季、小野ラストゲーム見据えて

　今季のアウェー最終戦。関東在住の札幌サポーターだけではなく、北海道からも多くのファン・サポーターが駆けつけることが予想される一戦だ。菅は「ミシャさんもミーティングの中で来シーズンを見据えてという話をしているので、そういった面でも内容にも結果にもこだわりながらやっていかなければいけない。自分としても残り２試合で何か一つでも結果を残して終わりたいという気持ちがありますし、（小野）伸二さんのラストゲームまで良い流れで持っていくには、次の試合は本当に大事になると思うので、しっかり良い準備をして勝ちにいきたい」。自身の、チームの来季のため。そして去りゆく天才のラストゲームへ勢いづけるため。自慢のキャノン砲で相手ゴールをこじ開け、勢いを加速させていく。