伊藤大海「一つの目標であり、夢だった」 新庄監督が来季開幕投手をサプライズ発表
ファンフェス最終盤に指揮官が明言
日本ハムのファンフェスティバル「F FES 2023」が23日、エスコンフィールド北海道で開催された。イベントの最終盤に新庄剛志監督(51)が、来年3月29日に行われる開幕戦(ZOZOマリン)で、伊藤大海投手(26)を先発起用すると明言。来季4年目を迎える右腕が初めて、栄誉あるマウンドへ上がる。
プロ4年目で初の大役 「良い流れをつくれたら」
シーズンの行方を占う大事な一戦。チームの命運を託された伊藤は「1年で12人しかいない特別なポジション。一つの目標であり、夢だった。そこで1勝目を取るのはすごく価値がある。チームとしても自分としても良い流れをつくれたら」と、初の大役へ向けて胸を高鳴らせた。
今季ラスト登板日に通達 意気に感じマー君と〝激投〟
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通達されたのは、今季最後の登板となった9月25日の楽天戦(エスコンフィールド北海道)のゲーム前だ。キャッチボールする伊藤に歩み寄った指揮官は、正面から向き合った状態で両肩に手を置き「来年の開幕、頼むぞ。きょうは最後まで投げてくれ」と声をかけた。
その日、駒大苫小牧高の先輩・田中将大と投手戦を演じた伊藤は「最後まで投げることだけを考えていた」と、プロ入り後最多となる139球の熱投を披露。九回途中に力尽き10敗目を喫したが、粋なメッセージに応えようとファイティングポーズを取り続けた。
「3・29」に照準 日々充実のトレーニング
新たに芽生えた自覚は、オフのトレーニングにも好影響を及ぼしている。「そこ(開幕戦)の1勝を目指すために気持ち、モチベーションがより一層、変わった。搭載エンジンをでかくして無駄を省くことをテーマに、すごくポジティブな環境で取り組めている」と、確かな手応えを感じながら日々を過ごしている。
強心臓ぶりには定評 「自信を持って臨みたい」
過去には五輪、WBCなど日本中の注目を浴びる試合でハイパフォーマンスを見せてきた。舞台が大きくなればなるほど、能力が引き出されるタイプだと自認している。「燃えるものはありますし、そういうのに打ち勝ってきた。自信を持って臨みたいなと思います」。来春も重圧をはねのけて、敵地で躍動してみせる。
3万人を超えるファンに宣言 「皆で優勝しましょう!」
球団が北の大地に根を下ろしてから20年の月日が経過。移転後、北海道出身の投手が開幕投手を務めるのは初めてのことだ。期待に胸膨らませた3万人超の地元ファンを前に、右腕は熱く語りかけた。
「来年、優勝するために、まずは1勝目を全力で取りにいきます。皆で優勝しましょう!」。次代のエースが、大逆襲の先陣を切る。