札幌GK菅野孝憲がリーグ戦600試合出場 12試合ぶり出場で好セーブ連発
■J1第33節 FC東京1-3札幌(11月25日、東京・味の素スタジアム)
7月15日ホーム新潟戦以来12試合ぶりとなるリーグ戦出場を果たした北海道コンサドーレ札幌のGK菅野孝憲(39)が勝利に貢献。自身のリーグ戦通算600試合出場に花を添えた。
約4カ月ぶりのリーグ戦、1ヶ月半ぶりの公式戦
約4カ月ぶりのリーグ戦出場。公式戦も9月6日のルヴァン杯準々決勝第1戦のホーム横浜M戦以来となったが、常日頃から準備の大切さを口にする背番号1が6月3日柏戦以来約半年ぶりのアウェー勝利をもたらした。試合を振り返り「どんなにいいプレーをしても、やっぱりチームが点を取らないと勝てないので。チームメートに感謝したいですね」と謙遜するが、この日の勝利に菅野が大きく貢献したことは間違いない。
1対1の局面をセーブ「練習通りです」
久しぶりの公式戦を全く感じさせないプレーを披露し続けた。試合開始早々の前半4分、自陣での連係ミスをきっかけにピンチを招き、MF原川力(30)との1対1の局面をつくられてしまうが、右手1本でシュートを防ぐ。後半45分にもFW仲川輝人(31)に裏を抜けられ再び1対1の場面をつくられるが、今度は左足1本でシュートをブロックした。「練習通りですかね。そこはGKコーチの赤池さんに感謝したいと思います」と、日々指導を受けている赤池保幸コーチ(49)をたたえた。
「良いことよりも悪いことの方が多かった」
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プロ生活21年目を迎えた菅野は、この試合でJリーグ通算600試合出場(J1=341試合、J2=259試合)の金字塔を打ち立てた。この大記録について「こういう節目の時は僕は今まで関わってくれた人に感謝する時にしているので、そういう試合で勝てて良かったかなと思います」と口にし、改めてここまでの道のりを振り返り「良いことよりも悪いことの方が多かった。良くないこと自分を否定されることに対して、もっとできるとかそういうモチベーションでやってきたので。言ってくれた人に感謝したいと思うし、僕と一緒に成長していってくれたチームメート、僕を教えてくれたスタッフに本当に感謝したいな」と思いを語った。
「ケガをすることで僕も人間なんだなと気づいた」
今季は2度のケガによる長期離脱を経験。2度目のケガからの復帰後は、8月に大分から加入したGK高木駿(34)の活躍もありリーグ戦14試合の出場にとどまっている。苦難の1年ではあったが、「いろんなケガをすることで僕も人間なんだなと気づきましたし、ケガと向き合って、初めてケガ人の気持ちもわかりました。最終的にはケガといい付き合い方ができて、いいコンディションが続けられているのかなと思いますね」とポジティブに捉える。
小野伸二のラストゲームはチーム一丸で勝ちに行く
今シーズンも残すは浦和戦(12月3日、札幌ドーム)のみとなった。「札幌の最終戦でもあるし、(小野)伸二さんの最終戦でもあるので必ず勝たなくちゃいけないですし、いろいろなものが付いた試合になると思います。必ず勝って来年につなげたいと思いますし、日本サッカーの成長に欠かせない人間だった伸二さんを勝って送り出したい。絶対に負けられない試合だと思うので、そこは意識してやりたいですね」。日本サッカー界を牽引してきた天才、そしてチームで唯一の先輩プレーヤーであるMF小野伸二(44)の現役ラストゲームを札幌がチーム一丸となって勝ちに行く。