【一問一答】ベストナイン表彰の万波 吉田輝星のトレードに野村と号泣
ベストナインを初受賞した日本ハムの万波中正外野手(23)が28日、都内で行われたNPBアワードに出席し、あらためて喜びを表した。報道陣の取材に対応する際、同級生で親しかった吉田輝星投手(22)のトレードについても言及。急きょ開催した同期会で、野村佑希内野手(23)とともに別れを惜しんで号泣したことを打ち明けた。一問一答は以下の通り。
―ベストナインを受賞した気持ちは
「もうほんとにうれしく思います。それしかないです」
―各球団の受賞者が集まっていた。実感は
「あいさつしてない人はいないよな、と思って。普通に目の前に原さんとか栗山さんもいらっしゃって、すごい席だなと思って控室にいました」
―緊張したか
「しますよ、あいさつする時は」
―他球団の選手と言葉は交わしたか
「はい、近藤さんは話してくれて、さっきまでしゃべっていましたね。軽く世間話」
―おめでとうと言われたか
「はい、言ってもらって。まず、岡林(中日)が一緒だったので、ちょこちょこ話して、あいつも1人なので、しゃべってました」
―この5年を振り返って
「確かに2軍時代を考えると、成長したなと思いますね、ずいぶん」
―最もつらかったのはいつごろ
「2年目ですかね。2軍成績が1年目より悪くなって。かつ、1軍に一回も上がれなかったので、やばいなと思っていました」
―なぜこの場にいられると思うか
「今年は今まで以上に考えてプレーするようになって。練習も試合も。それはほんとに生きていると思います。4年間、いっぱい練習してトレーニングしたというのがあってこその今年なんじゃないかな、という気はすごくしますね」
―来年も同じ場所に
「もちろん、来年は個人タイトルでも表彰されたいですね。暇なので、ずっと座っているだけなので(笑)。個人タイトル、あらためてうらやましいなと思いながら、モニターを見ていました」
―そのためにオフはどう過ごすか
「今まで以上に時間とお金をかけて、いい練習をしたいなと思っていますし、その準備は着々と進んでいるので、一段落したら取り組むだけですね」
―栗山さんから、何か言われたか
「おめでとうというのと、このオフ、ほんと大事だからしっかり頑張れと、言われました」
―入団2年目で1軍に上がれなかった時、当時監督の栗山さんから、何か言われたか
「ないんじゃないですかね、かすりもしていなかったので。あまり、しゃべった記憶がないですね。あまり話すタイミングがなかったですかね」
―つらい時期を乗り越えられた理由は
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「ないですけど…でも、めげずに頑張っていたかなと思います」
―野球が好きだから
「そうですね。根本的に野球がほんと好きなので、それが一番じゃないですか」
―好きじゃなくなることはなかったか
「はい。野球をやりたくないなとか、ないっすね。めっちゃ野球が好きだと思います。そんなに野球をイヤにさせたいっすか(笑)」
―飽きずにずっとやれるのはすごい
「僕は飽きっぽいんですけど。めちゃめちゃせっかちで短気ですけど、本当に唯一、ちっちゃい時から続いているので、野球しかすることがないと思いますし、なんか好きです」
―シーズンオフの表彰は、入団当初にイメージしていたか
「想像はしていないですね、憧れはありましたけど。自分がこういう表彰式に出るのは考えてもいなかったです。タイトル取りたいなとか、みんなあると思いますけど、取った後、どうなるかは全然、想像がつかないところだったので、あらためてこういう感じなんだなと」
―同級生、同期の吉田がトレードになった
「めっちゃ寂しいですよね。きのう納会で大号泣してきました。僕と、ジェイ。ジェイがめっちゃ泣くって意外じゃないですか。納会の2次会で、同級生みんなで、お酒飲みながらカラオケしていたんですけど、めちゃめちゃ泣いたっすね」
―惜別の歌は
「いっぱい歌ったんですけど、僕はもう『オワリはじまり』という歌があるんですけど、それはもう自分で入れて、自分でイントロから泣いていましたね」
―周りも泣いていたか
「いや、意外に、みんな粘っていました。よく泣かないなと思って」
―最初に泣いたのは
「きのうはジェイが。『マジで最後か』とか言い始めて、最初から泣いていましたね。でもやっぱり寂しいですね。5年間やってきた仲だし。僕らの代の野球をやっている人にとっては、吉田輝星はめっちゃ特別な存在なので。プロ野球だけじゃなくて高校野球から含めて。その寂しさはすごいあります」
―入団した当時から仲が良かった。吉田の社交的な部分が助けになったか
「社交的です。でもたぶん、年上の方が付き合い方がうまいと思うんですけどね。めっちゃ、かわいいっすよ」
―同期のまとめ役は
「ジェイが全部。店の予約からタクシーまで全部やってくれます」
―意外
「意外っすか? 何もやんなさそうじゃないですか、ほかのやつら。僕も柿木もコウセイも。あ、たみちゃんがアレか。唯一…。でも本当、全部ジェイです」
―食事会などを企画するのも野村か
「そうっす。トレードが決まった日に、もうメシに行ったんですけど、そこでも僕とジェイで『メシ行かない?』と話をして。時間、店、タクシー、全部、野村さんにやっていただきました(笑)」
―今度は対戦することも
「はい、したいっすね、早く。ファームの交流戦とかで当たらないように頑張らないと、とは思いますけど。早くしたいっすね。特別な1打席になるんだろうな、とは思います」
―田宮は吉田からデッドボールを当てると言われていた。そういうやり取りはあったか
「口だけですから、あいつ(吉田)は。そこがかわいいな~と思うんですけど、同級生ながら。どうせ真っすぐしか投げないから、とか言っていましたけど、結構、小ざかしいことしてくるんじゃないですか?」
―それも吉田らしい
「そういうタイプっすよね」
―真っすぐ一本狙いじゃなく
「はい、そうっすね。変な裏のかかれ方をしないように。とか言って、あいつ、若月さんとか森さんのサインに首振らないんじゃないですか? 己を通す感、出していますけど。でも、本当に強いチームに行って。頑張りたいですね、お互い」