【一問一答】山本拓実 来季目標にリーグ最多登板 「そのための準備を今からしっかり」
日本ハムの山本拓実投手(23)が29日、エスコンフィールド北海道で契約更改交渉に臨み、650万円増の2000万円(金額は推定)でサインした。移籍後は26試合に登板し、防御率1・50(中日では14試合に登板)。小さな体を目いっぱい使った投球で強打者たちをねじ伏せた。さらなる活躍を狙う来季は、パ・リーグ最多登板を目標に設定した。一問一答は以下の通り。
【日本ハムの契約更改一覧:11月29日時点】
ーサインは
「はい。上げてもらいました」
ー金額は
「ちょっと内緒で」
ー使い道は
「札幌に住むことにしたので引っ越し代にしようかなと思います」
ー球団からは
「シーズン途中からの移籍になったけど、非常によくやってくれたと。評価していただき、ありがたいです」
ー球団に伝えたことは
「今年はトレードがあったけど、すごく自分の中で良いきっかけになりました。すごく良い1年でしたという話をしました」
ードラゴンズから加入。エスコンフィールド北海道の雰囲気は
「今年開場の球場で施設もすごく整っている。きれいな球場で、本当に野球をやっていて良かったなと、投げながら思っていました」
ー来季へつながる手応えは
「1年間、けがせず投げ切れたのは自分の中で大きい。ドラゴンズでやってきた5年半で学んだこともありますし、そこからファイターズに来て約4カ月間で、いろんな新しい刺激だったり、周りの選手の取り組みを見て、来年につながるような引き出しが増えたかなと思っています」
ーほかの選手の取り組みとは
「1軍の試合はナイターが多い。そういう時は午前中にウエートトレーニングを入れる。ドラゴンズの時はウエートを入れるべきだと思ってやっていたけど、河野さんや池田さんやリリーフの方は、ウエートする日、ウオーキングする日、ランニングする日もある。その日の状態に合わせてコンディショニングの引き出しがすごくたくさんある。いろいろな方に相談したり、こういうふうな考えでやっているんですけど、どう思いますか?と話をしている。その辺は正解がないんだなと思いながら、自分に合うものを今やっている段階です」
ーオフの過ごし方は
「僕は2年前から、1月に宮古島で自主トレをしている。今年は中島卓也さんと田中瑛斗選手と他球団の選手も何人かいるかもしれないですけど、宮古島で自主トレしていこうかなと思います。宮古島へ行きだしてから登板数が増えている。縁起の良い場所なので、それも含めて行きます」
ー重点を置くのは
「オフシーズンは常に、単純なフィジカルの強化と1年間戦える体づくり。あとは投球フォーム。もっとこうすれば球速が上がるとか、効率的に使えるものがある。10月はじめにオフに入っているので、弱点を解消するような動作の練習であったり、反復練習を繰り返している感じです」
ー谷元が打撃投手としてファイターズに加入する
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「引退発表されたのが9月中旬くらい。その時から『来年よろしく』みたいな、におわせが激しくて(笑)。最近ファイターズで発表になった時に、報道を見て、来年もよろしくお願いしますと言いました。まあ、バレバレですよね」
ー心強い存在
「本当、僕の中では師匠。宮古島に行ったのも、谷元さんにお願いしてから。1月に宮古島で一緒にやるからと言っていただいて。そこから野球選手として、こういうふうな考えで日々過ごしていると、いろんな話をしてもらった。身近でまた一緒にできることに縁を感じます。武田久さんは、その谷元さんの師匠である方。武田久さんの話も宮古島で聞いていた。その辺は不思議な縁があると感じています」
ー野球以外の楽しみは
「そうですね…。野球以外…。まあ北海道のグルメは一通り行ったので、あとは雪道の運転に、もうちょっと慣れて、事故しないように気を付けたいです」
ー数字の目標は
「中継ぎだと登板数が評価される。野球ってマウンドに送り出せるのは基本1人なので。1試合でも多く、その時のマウンドを山本に任せようと思ってもらえるのが一番、信用の証し。勝ちパターンとか抑えとか、そういうこだわりは全くない。チームの中で一番、試合で投げるのが目標です。その中で勝っている試合なのか、九回に使うのか決めるのは首脳陣だと思う。来年、どこで投げると言われてもびっくりしないように、最善の準備を今はするだけです」
ーファンへ
「来年はチームで一番投げるのもそうですし、リーグで一番、登板数を稼ぐのが目標。そのための準備を今からしっかり、毎日後悔することなくやっていきます。来年もよろしくお願いします」
ーパ・リーグ最多登板が目標。体力的な手応えは
「ファイターズは移動がすごく大変なので、よりコンディションづくりの難しさを感じました。オフシーズンにしっかり取り組むのが大事かと思います。シーズン中は、投げててバテたとかは感じなかった。とはいえシーズン途中から来たので、勢いでやれた部分は多少あると思う。今年はオフシーズンが長いので、じっくり準備できます」
ーパ・リーグ最多登板への自信は
「体力をつけるランニングであったり、トレーニングを今の時期は特に増やしている。その辺りでしっかり基礎体力、フィジカルを高めるのがオフのテーマです」
ー負担のない投球フォームとは、具体的に
「具体的には右足の使い方。軸足で、もうちょっとうまく蹴ることができれば、 より強い球が行く。右足で強くプレートを蹴ると野球の教科書みたいなものに書いてあると思うけど、僕は今まではプレートの力を使う感覚はなかった。そこを自然と押せるようにトレーニングして、体が変われば自然と変わってくるのかな。フォームをいじっちゃうと、ズレが出てくると思う。そこはトレーニングやいろんな道具を使って動きを改善したい。 投げてみたら感覚が変わる、そのようなアプローチの仕方をここ2、3年はずっとやって、うまくいってる。今年もよく見たら変わってるぐらいの感じのフォーム修正を目指してます」
ー何かきっかけがあったか
「オフシーズンに入った時にいろいろ測定をした。体の使い方や効率はいいけど、体が小さくて体重が少ないので、そもそも地面からもらう力が、ほかの選手と比べて少ない。そこは自分の感覚と合っている。自分の思っている感じと実際に出てる数字が同じだから、そこに取り組もうとなりました」
ーリーグ最多登板を目指せば60試合、65試合ぐらいになる
「今年は、今、何試合とか思っていなかった。それまでのキャリアハイが去年の30試合だから、31試合目の時は意識して投げた。それ以外はあまり。一試合一試合の積み重ねだと思うので。1年間しっかり、どんな場面でも投げてれば、自然とそれぐらいいくと思います」
ー移動以外でセとパの違いに戸惑うことは
「感覚的にすごく、いい意味で野球が単純。力と力の勝負がパ・リーグの方が多いような感じ。 実際、自分が投げてても、ブルペンで見てても『まだ真っすぐ行くのか?』って場面がすごく多い。そういう意味では、やっぱり真っすぐが大事。いろんな変化球を強化するとは言っても、真っすぐあっての変化球だと思う。そこは忘れないようにしなければいけないと、いろんなピッチャーを見てて思います」
ー谷元さんは2015年に61試合。超えたい気持ちは
「将来的なことを言うと、谷元さんの524試合登板を超えたい。引退した時に自分の中で、そういう気持ちが芽生えた。一年一年の積み重ねだと思う。谷元さんは最後の年も『もっと野球がうまくなりたい』と思って必死にやっていた。そこは何歳になっても変わらない。どんだけ実績を残しても、何歳になっても、そういう姿勢をなくしたら終わりなんだろうなっていうのは見てて思いました。まだ23なので伸びていく年齢。 現状維持しようと思ったら落ちるってみんなが言う。もっと自分のパフォーマンスも、体力も上げていきたい」
ー札幌では寮に入らない。部屋選びのポイントは
「僕は繁華街より、ちょっと静かなところを選びました。割とみんないるだろうと思ったら、周りに誰もいなくて、逆にそれがいいです。札幌市内なので、通勤に1時間弱かかるけど、車をゆっくり運転してる時に、打たれたとしても、切り替えたり、反省できる。逆に長めの通勤時間がいいのかなと思います」