日本ハムの田中正義投手(29)が1日、エスコンフィールド北海道で契約交渉に臨み、3倍増の年俸3600万円(金額は推定)で更改した。昨オフ、近藤健介外野手(30)のFA移籍に伴う人的保証で加入。今季途中からクローザーを務め、25セーブを挙げた。躍進の経験を糧に、来季はタイトル争いに挑戦する。一問一答は以下の通り。
【日本ハムの契約更改一覧:12月1日時点】
―サインは
「しました」
―増減は
「はい、アップしていただきました」
―金額以外で球団とはどんな話を
「1年間、お疲れさまでしたと言ってもらって、よく頑張ってくれた、という言葉を掛けていただきました」
―田中正から球団に伝えたことは
「今年、年齢は29歳なんですけど、ルーキーイヤーのような年で、本当に良い経験をさせていただいたので、来年も頑張ります、というふうにお伝えさせていただきました」
―今季を振り返って
「一番良かったのは、やっぱり離脱せずに最後まで1軍にいられたことです」
―自身最多47試合登板で25セーブ
「前半は勢いでなんとかいけたところはあったんですけど、後半、すごく課題が露呈してしまったので、そこを来年はしっかり修正して、1年間戦力になるように頑張りたいです」
―シーズン通して投げたからこそ感じたことは
「こんなに数多くバッターと対峙(たいじ)することがなかったので、いろいろ感じることもありました。良かったところもありますし、悪かったところはしっかり来年に向けて修正していけるように、頑張りたいですね」
―今後、修正が必要な部分は
「真っすぐのコントロールはもっと磨けると思いますし、変化球で言うと、やっぱりフォーク、スライダーというのはまだまだ伸びしろがたくさんあるので、もっと伸ばしていけるように頑張りたい」
―プロ生活の歩みを振り返って
「本当に数多くの方に支えてもらって今年1年間やることができました。たくさんの声援、メッセージをいただいたので、それが力になりましたし、来年はもっとファンの方の期待に応えられるように頑張りたいです」
―抑えに対するこだわりは
「来年も九回を任せてもらえるように、またキャンプからチャレンジしていきたいと思います」
―来季の目標は
「今年は47試合、25セーブだったので、プラス10ずつぐらい増やせられるようにしたいなと思います」
―オフの取り組みは
「体力面、フィジカル面というのは野球をやっている間はずっと高め続けなければいけないものなので、そこは前提として、やっぱりスキルと言いますか、変化球のクオリティーが足りていないので、重点的に練習することになるかなと思います」
―ファンへ
「本当に1年間、ご声援ありがとうございました。ファンの方の声援に支えられた1年だったなというふうに実感してます。来年はファンの方に優勝をお見せできるように頑張りたいです」
―契約更改を笑顔で迎えられるのは初めてか
「もちろん初めてですね」
―提示された数字を見て、どんな気持ちか
「来年に向けて責任が増えますし、今年の成績を大きく上回れるように来年は頑張りたいです」
―後半戦で浮き彫りになった課題を具体的に
「僕の真っすぐの投球割合が7割を超えているので、もっともっと変化球もバッターにとって嫌なボールでないと来年は厳しいだろうなって思うので、そこです」
―その割合自体は変える必要があるのか
「もちろんあると思いますし、クオリティーを上げるのも大事だと思います。変化球の球種というよりは、今持っている球の質を上げるのが最優先事項だなと思います」
―体力的な部分も
「というより、やっぱりスキル的なものが大きかったですね。被打率もぐんと上がりましたし、失点率も上がっているので。そんな中、僅差の場面で投げるというのは、まあまあストレスがかかることだったので。それでも監督、コーチを含めて、いろんな人に頑張れと言っていただいたので。なんとか1年間やれたかなっていう思いですね」
―今シーズンのセーブの中で一番印象に残っているのは
「5月のベルーナドームで、継投で(8回まで)ノーヒットノーランしていた試合があったんですけど、僕、それに気づいていなかったんです。結構、異様な雰囲気の中で1点差を抑えられた。ビジターでもどんな環境でも、自分の球が投げられるんだな、という一つの自信になった試合というか、投げる場所はあまり関係ないなと思えた試合でした」
―ノーノーは気づいてなかったけど、いつもと違う雰囲気だった
「ヒットを打たれたんですけど、シングルヒットを。その時に何かとんでもない球場の盛り上がり方をしたので。サヨナラをされたかのような。なんなんだろうな、今日はと。本当に声援が大きかったので」
―オフはこれまでにない取り組みも
「そうですね。いろんなボールの大きさ、重さだったり、違う種類のボールを交互に投げるとか。あとは、どんな環境でも自分のボールが投げられるように、いろいろ工夫してやっていきたいなと思います。例えばですけど、スパイクではない靴を履いて、ブルペンで投げてみるとか。ちょっとストレスになるような環境下でいろいろ(試したい)。そういった中でも自分のボールが投げられるような練習をしていければ」
―2023年が野球人生のターニングポイントになった
「ようやく一歩目を切れた、スタートが切れたなというような1年になりましたね。本当にファンの方の声援というのは僕の中ですごく大きくて。特に後半戦、僕はもう厳しいかなと、何回も思ったんですけど。ファンの方のメッセージや声援でなんとか持ちこたえられた、というところがあったので、本当にそこはありがたいというか、感謝しています」
―増額分で、何かご褒美は
「ぱっと思い浮かばないですけど。でも言った方がいいですよね(笑)。Kindle(キンドル、電子書籍リーダー)であまり何も考えずにポチれるかなという。なんかあまり吟味せずにポチってもバチ当たらないかなと」
―爆買いできる
「いやいや、そんな。ちょっと気になるけど買っていない本とかあるじゃないですか。それはちゅうちょせずに買おうかなと」
―今では月に何冊分とか決めていたのか
「いやいや、買っても読まない作品とかあるので、だいぶ厳選して買っていたんですけど、ちょっと気になったら買えばいいかなと」
―目標に挙げた通り、セーブ数を10個増やすとタイトルも見えてくる
「30後半から40セーブ。めちゃくちゃ難しいですけど、とんでもない数字ですけど、そこにチャレンジしていくというのはすごく大事だと思うので。未知のものにトライし続けていきたいなと思います」