全34試合先発出場にリーチの札幌DF田中駿汰 3万人超札幌ドームで金字塔打ち立てる!
■12月1日、札幌ドーム
チームただ一人33試合連続スタメン
北海道コンサドーレ札幌は1日からトレーニングの舞台を札幌ドームへ移し、パス練習や11対11などで3日の浦和戦(札幌ドーム)に向けて調整を行った。今季ここまで33試合連続リーグ戦スタメン出場中のDF田中駿汰(26)は、浦和戦でも先発を果たせば自身初、クラブ史上でも4人目のJ1リーグ戦全試合先発出場を達成する。年間を通してチームの屋台骨を支えてきた〝北の鉄人〟が今季最終戦で勝利に貢献し偉業達成に花を添える。
「頑丈に産んでくれた母親に感謝」
2020年のプロデビュー以来毎年30試合以上の出場を果たしてきた田中駿。これまでは出場停止やケガによる離脱など、あと一歩で全試合出場を逃してきたが、プロ4年目の今季ついに〝完走〟にリーチをかけた。「全試合(出場)をシーズン前から目標にしていたので。途中1回ケガで交代しちゃいましたけど、それ以外はフルで出られているので目標を達成できそうなことはすごくうれしく思います」。5月19日のホーム京都戦で相手選手と接触した際に右足首を捻挫し後半16分に途中交代を余儀なくされたが、それ以外は全試合でフルタイム出場。「元々ケガをしないタイプなので。頑丈に産んでくれた母親に感謝したいですね」と、持ち前のタフネスさは親からもらったものと理由を挙げる。
父親は大の小野ファン
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記録がかかる浦和戦はMF小野伸二(44)の現役ラストゲーム。「伸二さんがどのタイミングで出るかはわからないけど、自分たちがリードして良い状況で出られるようにゲームをつくって、絶対に勝利で送り出したい」。父親は大の小野ファン。息子が偉大なプレーヤーのラストシーズンを共に戦ってきたことに「僕自身もうれしいけど、たぶん父親が僕よりも喜んでいます。試合は見に来られないんですけど、最後に見たかったんじゃないかなと思います」と父親の心情を慮る。「絶対、最後一緒にピッチで勝ちたいなと思います」。小野の、田中駿の、そして父親の思いを胸に今季最後の90分間へ臨む。
「プレーは普段通り自分らしくを意識して楽しみたい」
チケットはほぼ完売。3万人超の札幌ドームでの一戦となることが予想される。「普段より大勢のサポーターが来てくれるので、通常とはちょっと違う雰囲気になるんじゃないかなと思いますけど、プレーは普段通り自分らしくを意識して、そういう環境でできることを楽しみたいなと思います」。現時点では札幌のホームゲームで3万人以上の観客が来場したのは19年8月10日の浦和戦が最後。自身初となる満員の札幌ドームで金字塔を打ち立てチームを勝利へ導く。
MF浅野も33試合連続出場
過去J1では以下の6選手が全試合出場を達成。今季は田中駿とMF浅野雄也(26)が浦和戦に出場すれば達成となる(浅野は33試合中31試合で先発)。
〈札幌のJ1リーグ戦全試合出場達成者一覧〉
※左から達成年、ポジション、背番号(当時)、選手名、出場試合数(うち先発試合)、出場時間、備考
1998年:GK 1 ハーフナー・ディド、34試合(先発34試合)、3213分、フルタイム出場
FW18 吉原 宏太、34試合(先発30試合)、2462分
2018年:GK25 具 聖 潤、34試合(先発34試合)、3060分、フルタイム出場
DF35 進藤 亮佑、34試合(先発34試合)、3060分、フルタイム出場
2021年:MF 6 高嶺 朋樹、38試合(先発30試合)、2637分
MF 9 金子 拓郎、38試合(先発37試合)、3211分
(注)1998年はJリーグ。ハーフナー・ディドは延長戦も含めたフルタイム出場。