新庄監督BIGBOSS改革「僕はメンタル的なものを引き出す力がある」
聖域なき“BIGBOSS改革”だ! 日本ハムの新庄剛志新監督(49)が4日、就任会見で「世界一のチーム」を目標に掲げ、全選手を横一線で競争させる意向を示した。今季の主力選手にも定位置を保証せず、春季キャンプ初日からのアピールを求めた。自らを「監督兼外野守備コーチ」と称し、従来の指揮官とは一線を画す積極的な指導を行うつもりだ。
BIGBOSSの前ではレギュラー白紙、全員がルーキーだ。新庄新監督は就任会見で「チームを変える。プロ野球を変える」と宣言。「今年、ドラフトで80人弱取ったんですよね?」とジョークを交えつつ「全員が(今年)ドラフトにかかった選手だと思っている。レギュラーなんて一人も決まっていない」と、きっぱり言い切った。
実績ある近藤、上沢から、育成ドラフト4位の阿部まで、横一線でのスタートだ。新人が一気に定位置を奪う可能性もある。「ドラフト1位の子(達)が開幕投手になっているかもしれない。そういう争いをどんどんさせていきたい」と、競争の活性化を予告した。
自らの指導力で、選手を変えるつもりだ。最も重要視するのは「気持ち」。「選手のレベルはほぼ一緒。僕はメンタル的なものに関して引き出せる力はすごくある」と自信を見せ、「チームに投手3人、野手4人のタレントをつくり上げていけば、楽しいチームになる。全国に名が売れれば、その時点でチームは強くなっている」と近未来の常勝軍団を思い描いた。
今年1年間は12球団、2軍戦まで数多く試合をチェックした。目指す野球の方向性は、すでに頭にイメージしてある。「ヒットを打たなくても点は取れる。“こんなやり方があるんだ”を先に発信して、他球団にマネされるような感じに考えている。それがプロ野球を変えていく一つの方法」とも言ってのけた。
選手には新庄流を深く理解することを求める。「自分の考えを野村(克也)さんじゃないけど、本にして渡そうかなと。この本を読んで、新庄剛志を早く知ってもらえれば」。自らの“教科書”で新庄野球を浸透させるプランまであった。
06年は選手でチームを日本一にした。今度は監督として、想像の遥か上を行く手法で世界一へと導いていく。