■Ｖリーグ男子１部　ヴォレアス北海道３―２ＶＣ長野トライデンツ（１２月２日、札幌・北海きたえーる）

札幌初開催で２０００人以上詰めかける

　Ｖ１男子の札幌初開催を見事に白星で飾った。ヴォレアス北海道がＶＣ長野トライデンツにフルセットの末、Ｖ１での２勝目を挙げた。エースのオポジット・張育陞主将（２３）は第５セットで１１得点を挙げるなど両チーム最多の４０得点を記録し攻撃陣をけん引。札幌初開催となった一戦で、２０００人以上のファンを熱狂させた。

最終セットは１６点中１１点の大活躍

　〝ビーストモード〟と化した主将が無双した。第４セットは２１－１７から逆転を許し、第５セットも１０－１２と苦しい展開。張は「絶対に決める」と強い気持ちを持って最終セットに向かった。１５点先取の第５セット、セッターの山岸隼（２４）はエースとの〝心中〟を選択。「あまりやりたくはないんですけど、プランがうまく行かなかったので、張に集まってしまった」と苦笑い。しかし、信頼感があってこそのトスに張も応えた。「セッターも信じてくれているので、決める気持ちだけだった」と、第５セットだけで１１得点を挙げ逆境をはね返した。

「素晴らしいアリーナに多くのファンの応援、私たちの勝利につながった」

　熱戦を制したエド・クライン監督（４２）は「北海きたえーるという素晴らしいアリーナに多くのファンの皆様にお越しいただき、とてもドラマチックな試合を観ていただきました。今日はファンの皆様が私たちを大声で応援してくださり、それが私たちの勝利につながりました」と歓声の後押しに感謝した。

張「試合内容は良くない。改善したい」と連勝誓う

　ゲームを通じ４０得点とこれ以上ない存在感を示した大黒柱。Ｖ１男子初となった札幌開催には２０２５人が詰めかけた。初めてヴォレアスの試合を見る観客の目も自然と張に集まった。シーソーゲームとなった激闘の終盤には、エースが得点を挙げるたびに観客は熱狂。勝利の瞬間、コートは大歓声に包まれた。しかし、勝利の余韻に浸かっている暇はない。張は「試合内容は良くない。３－１で勝てたけど、４セット目は逆転された。改善できるところを改善したい」と主将として、満足することはなかった。さらに質の高い試合を見せて、札幌２連戦を連勝で締める。