道内プロ3クラブが強力タッグ コンサドーレ関連会社「まちのミライ社」軸に異競技業務提携
24年3月から本格的事業展開
北海道コンサドーレ札幌の三上大勝代表取締役GM(52)が社長を務める「(株)まちのミライ」は、24年3月からの本格的な事業展開に向けた記者会見を12月4日開催した。札幌市を本拠地とするBリーグ・レバンガ北海道を含めた7団体が新たにパートナー企業として参画し札幌を中心としたまちづくりを推し進めること、旭川市を本拠地とするVリーグ・ヴォレアス北海道に出資し業務提携を行うことの2点が発表された。
コンサドーレ・三上大勝GMが社長
道内のプロ3クラブが、まちのミライ社を中心にがっちりと手を結び、スポーツを通じて道民に幸せを届ける。三上社長は新パートナー企業発表会見の席上、「北海道を豊かに、そしてそこにある街づくりから未来づくりにつなげていこう、そういう思いを皆さん方と共鳴することができた。われわれの目標であるまちづくりの中に、将来50年後の子供たちが本当にこの地域に生まれて良かったなと思わせる。それを実現しなければ何の意味もないこと」とプラン実現を誓った。
レバンガ北海道などがパートナー企業に
新たなパートナー企業には、JTB、カラオケ店などを展開するタカハシグループ、集英社が株主のティーアンドエスなどが名を連ねるが、その中の一つがレバンガ北海道だ。レバンガは26-27シーズンから始まるBプレミアに参入する意向で、それには参入基準に適合した新アリーナが不可欠。札幌市は老朽化した月寒体育館を札幌ドーム敷地内に新設する方向で検討中で、現時点では未知数ながら「J1⇔Bプレミア」のリレー開催など相乗効果も期待される。
Bプレミア参入に向け強力フォロー
会見に出席した(株)レバンガ北海道の折茂武彦代表(53)は現時点では何も決まっていないことを強調した上で「われわれとしても、本当に具体的になれば26年の新リーグに向けて、参入できる一つの大きなものになっていく」と期待する。三上社長も「もし実現できれば素晴らしいこと。株式会社コンサドーレとして当然ですけど、まちの未来ということを考えてもすごくいいこと。私どもが何かお力添えすることによってその具現化が近づくのであれば、ぜひフォローもしていきたい」と惜しみなく力を貸すつもりだ。
SVリーグ参入目指すヴォレアス北海道に出資
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そして、今季V1に昇格したヴォレアス北海道には出資する。出資比率などはVリーグ規定とも照らし合わせながら現在調整中。ヴォレアスは来季から始まるSVリーグの参入ライセンス審査書類を提出済み。池田憲士郎社長(37)は「(課題となる)財務面、売り上げに関して今回のまちのミライ様との資本業務提携をきっかけにクリアできれば。世界一を目指すチームですから、今日本代表で活躍している選手たちにもオファーできる」。世界最高峰のイタリア・セリアAでプレーする石川祐希(27)、髙橋藍(22)の獲得競争に参戦する方針であることを明らかにした。
各リーグ関係者も注目
今回のタッグにはVリーグも注目している。会見には大河正明バイスチェアマン(65)からビデオメッセージが届いた。「SVリーグでは今よりも一段高いレベルで試合をし、そして地域と向き合って行こうという話になっています。競技を超えたサッカー、バレーボール、さらにはバスケットボールも含めたスポーツで北海道を元気にする業務提携は大きな意味を持つと思います。私もこの提携がうまくいくことを非常に楽しみにしていますし、ぜひ北海道からスポーツでバレーボールで日本全国に元気と勇気を送っていただきたい」と期待を込めた。
北海道から日本国内、世界へ大きなうねりを
赤黒タッグが実現するかもしれない。池田社長は「チームカラーも赤黒で一緒なので、さまざまなコラボもできるかなと思っております。私が小さい頃からあったコンサドーレさんと7年前全くなかったヴォレアスが、このような機会をいただいて連携できることは非常にうれしく思っておりますし、今後の明るい未来に向けてすごくポジティブに捉えております。チームがこれから強くなる上で必要な連携だったと思っておりますので、今日をきっかけにいい結果を残せたら」。国内最高峰の舞台で活動する3つの道内プロクラブが、垣根を越えて大きなうねりを作り上げていく。