《平川弘のCool Eye》浅野を常時シャドーに置けるようにウイングバックの補強は重要
16年ぶりJ1復帰の東京Vに期待
東京ヴェルディが16年ぶりにJ1に戻って来ることになった。プレーオフ決勝で清水と1-1のドロー。規程によりリーグ戦上位の東京V(3位)が清水(4位)を押さえてJ1昇格最後の3番目の椅子を勝ち取った。親会社が撤退してから不遇の時を過ごしてきたが、地域に根差したクラブとしてまたJリーグを盛り上げてもらいたい。
最後のしたたかさが清水には足りなかった
アディショナルタイムで天から地に落ちた清水。ほぼJ1を手中にしていただけに本当にもったいないワンプレーだった。PKの判定は少し厳しい? というのが個人的な意見。FW染野がボールを持ち出したのがペナルティーエリア内だったのでタックルに行かない方がいいと一瞬私は思った。正当なタックルだったとしてもペナルティーエリア内だとPKを取られる可能性がゼロではないからだ。そのリスクは絶対に避けなければならない。DF高橋はそれを頭の隅に置いておくべきだった。高橋のタックルはボールに触ってはいたが染野の足にも接触していた。残酷だが最後のしたたかさの部分で清水はJ1に足りなかったということだろう。
小野のラストゲームが完封負けとは…
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MF小野のラストゲームとなった浦和戦は0-2で完封負け。3万人以上の観衆が集まる大舞台だったが、小野の花道を飾ることはできなかった。小野が先発で出て来たことに驚いた。ゲーム終盤では小野を出せる状況になるか分からなかったこともあるのだろう。あんなに良い舞台を揃えてもらって完封負けとは…、選手たちには責任を感じてほしい。
浅野がワイドではゴール前に厚みが出ない
MF宮澤のハンドで取られたPKはペトロヴィッチ監督が愚痴るようにゲームの流れを左右したと思う。だが、あのハンドはPKで仕方なく、どうすることもできない。MF浅野が右のワイドに入るとゴール前の部分でどうしても厚み、怖さが出ない。浅野をシャドーで使える体勢がとれなかったことも問題だった。
鈴木とてゲームに出るにはゼロからのスタート
ウイングバックで奔走してくれたMFルーカスが来季はいないらしい。浅野を常時シャドーに置けるようにウイングバックの補強は重要だ。それとG大阪からFW鈴木が4年ぶりに復帰するようだ。本人も一度出た札幌に戻って来ることにいろいろ葛藤はあったと思う。4年もたてば全てが変わっている。元エースストライカーとてゲームに出るにはゼロからのスタートになる。