脳腫瘍手術で執刀した山崎の命の恩人、北大病院の沢村医師がエール
■山崎福也投手入団会見(12月6日、エスコンフィールド北海道)
驚愕した運の強さと回復力 北海道でも活躍してくれる
山崎の日本ハム入団を祝うため、〝命の恩人〟が駆けつけた。15年前、北大病院の脳神経外科医として山崎(当時中学3年)の脳腫瘍の手術を執刀した、さわむら脳神経クリニックの沢村豊院長(70)が会見に登場し、花束を手渡した。沢村院長は生存率1割以下とされた手術を振り返り、大病を乗り越えて成長した左腕に熱いエールを送った。
■沢村院長の談話
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「今までも応援していましたけど、北海道でも活躍してくれるだろうと信じて。本当にうれしい気持ちでいっぱいです。(手術は)よくメディアに生存率1割と書かれていますが、延髄から発生したという意味では、この腫瘍は1割に届かないかもしれませんね。そのくらい、難しいものでした。彼の運が強かった。強い子ですよね、運が。延髄ですから、損傷すると呼吸も止まるし、心臓も止まってしまうんですが、術中、3回、4回くらいそんなことがあって。あと、びっくりしたのは、回復具合ですね。1週間後ですよ。(兄の応援で)甲子園に行くからと。ものすごい回復力。無事是名馬、ですね。彼はおとなしい子で、そんなに大口もたたかないし、目立たないけど、地道でブレない。大崩れしないんです。芯が強いので、きっとチームにも貢献してくれるのかなと思うんですよね。うれしいこともあるんですよ。彼は高校に入ってから、重症の病気の子の慰問に行くようになったんですね。休みを見つけて。大学、プロ野球の選手になってからも。特にがんを患っている子供たちのために、いろいろなボランティアをして、お見舞いをしたり。自分が助かったことに感謝して、それをお裾分けするために、病気の子をお見舞いをしたり、助ける活動を今でもしている。彼が人としてブレない、立派さを感じます」