１軍での再会誓う

　日本ハムの金村尚真投手（２３）が、オリックスに移籍した吉田輝星投手（２２）との別れを惜しんだ。ともにプレーしたのは今季のみだが、同学年で仲が良かった。「トレードを聞いたときは、えっ！ って頭が真っ白になりました。こういうことがある世界だとは思っていたけど、まさか同級生が、しかも輝星が、っていうのは全く思っていなかった。来年は一緒に頑張ろうって言っていた中でこうなったので、少し残念」と胸の内を明かし、「パ・リーグなので、会える機会はたくさんあるし、１軍にいたら絶対会える。それを目指して僕も頑張りたい」と、晴れ舞台での〝再会〟を誓った。

僕の部屋で輝星が「龍が如く」

　大卒で入団した金村が、吉田と過ごした時間は１年に満たない。それでも同じ寮で暮らし、あっという間に意気投合した。

「同じポジションで、年も一緒なので、かなり仲良くしていました。基本、輝星はずっと僕の部屋にいるんですよ。最近はプレステを持ってきて、輝星が僕の部屋で『龍が如く』をやっているんですよ。僕がゲームできないし、テレビも見られない。でも、それもいなくなると思ったら、なんだかんだ寂しいですね。あとはよく２人で飯に行って、語り合った。一緒にご飯に行く友達がいなくなったので、新しく探さないといけないですね」

ともに過ごした濃密な時間

　ときに冗談を言い合いながらも、本音で野球の話ができる間柄だった。

「輝星は、なんだかんだ言っても野球が好きなので。投げた日はピッチングについての話をしますし、あいつは結構、試合で投げたらすぐ自分の動画を見るんですよ。それも僕の部屋で、僕のｉPadで見る。多分、一緒に見たいんだと思う（笑）。見て、『ここがこうだから、こうじゃないかな』とか、僕も意見を言いますし、僕のピッチングを見て、輝星も意見を言う。だから、輝星がずっと頑張っているのも分かっていた」

投げ勝つことが新たな目標

　チームメートではなくなっても、ライバルであることに変わりはない。今は同じ試合で投げ合い、投げ勝つことが新たな目標になった。「それは輝星も言っていましたし、僕もそれを望んでいる。先発で対戦したいと思っているので、それがかなうように、僕も頑張らないといけない。あいつに負けるのが一番悔しいと思うので、先発したときは絶対勝ちます」。交互にマウンドに立ち、熾烈な投手戦を演じる日を想像しながら、さらなる成長を追い求めていく。