宮西尚生 ミズノで来季用グラブを微修正 「かわいいクソ生意気な後輩」の吉田輝星には惜別エール
大阪で開催のミズノブランドアンバサダーズミーティングに参加
細部へのこだわりが、鉄腕をつくり上げる。日本ハムの宮西尚生投手(38)が8日、大阪市内で行われた「ミズノブランドアンバサダーズミーティング」に参加し、来季用の道具をチェックした。
特に熱を入れたのはグラブの確認。数種類の試作品に何度も手を入れ、「やっぱりピッチャーにとってグラブは一番大事なところ。グラブでバランスも変わってくるから、そういう意味では一番、集中力を高めて(担当者と)話をしました」と修正点を洗い出した。
歴代最多の393ホールド 強いグラブへのこだわり
歴代最多の393ホールドを積み重ねてきた男は、グラブも手と密着するような「ホールド感」を重視する。基本は、昨季より大幅に小さく作った今季の形状を踏襲しつつ、今回は小指部分の空洞を狭めるようオーダーを出した。
「要望通りに作っていただいたので、ほとんど言うことはなかったです。小指側だけちょっと一回、修正する。やっぱり一個一個、革で全然変わってくるから。同じ形のグラブはなかなかない。(革を)取る場所によっても違うし、伸び方も変わってくるし、細かいところ(の修正)は毎回出てくる。今回は、小指側を締める話をした。遊び(空間)があると、力が入りづらい。空洞をなくして(グラブに小指が)当たっていたら、壁を押すような感じで力が入りやすい。そういう意味で、もうちょっと締める」。プロ17年目をともに戦う〝相棒〟はミリ単位の微調整を経て完成する。
トレードの吉田輝星から連絡 鉄腕がかけた言葉とは…
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トレードでオリックスに移籍した吉田からは、決定直後に連絡があった。「すぐ、電話がかかってきました。『トレードになります』って。寂しそうな声はしていましたけどね。環境が変われば、パフォーマンスが変わることもある。自分はずっとファイターズなので何とも言われへんけど、他の球団を経験して得るものもあるやろうし。輝星は北海道愛もあったし、ファイターズが好きな感じもあったけど、どこで活躍できるかは分からん。能力はあるわけやから、チャンスやと思って頑張ってほしいなと思うし、それは輝星にも言いました」と激励の言葉を伝えた。
募る寂しさ 新天地での飛躍に期待
かわいがっていた後輩との別れに寂しさも感じている。それでも、新天地での活躍を願ってやまない。「プライベートで言ったらね、かわいいクソ生意気な後輩がおらんくなるのは寂しいけど、輝星の野球のことだけ思えば、絶対プラスになるやろうし、ほんまに頑張ってほしいなって、それだけ」と期待を寄せた。
400ホールドまで「7」 ポジション再奪取へアピール誓う
チーム最年長の38歳。来季はチャンスが多くないことを覚悟しつつ、結果でポジションを勝ち取りにいくつもりだ。「本当にやることをやるだけです。結果を出すだけ。この年になってきたら、一回のチャンスでどこまでやれるか。準備して、しっかりアピールしながら、少ないチャンスをものにするしかない。至ってシンプル」と真っすぐ前を見つめた。
前人未到の400ホールドまで残り「7」。まずはチーム内の競争に勝ち、偉大すぎる記録を通過点にしてみせる。