プレミア参入戦初陣の北海は延長負けも照準切り替え 元日本代表OB山瀬功治も駆けつけた
■高円宮杯U-18サッカープレミアリーグ2023プレーオフ第1日(12月8日、広島・広域公園第一球技場ほか)
▽Cブロック1回戦 近江高2-1北海高
延長後半残り1分で失点
U-18プリンスリーグ北海道で初優勝し、初のプレミアリーグ昇格を狙った北海高は1-2で関西同2位の近江高に逆転負けした。前半6分にFW野村光希(3年)がドリブル突破で得たPKを決めて前半を1-0で折りかえしたが、後半17分に同点に追い付かれると、延長後半残り1分のところで決勝点を奪われた。初陣初勝利とはならなかったが、この試合で出た課題を修正し、3年連続で出場する全国高校選手権での快進撃に繋げる。
反省生かして最後の〝本番〟へ
残り1分でカウンターから失点し、この試合初めてのリードを許した。だが、北海高イレブンは最後まで諦めなかった。すぐにスタートすると、相手陣内深くの左サイドでスローインを獲得。DF武笠健次郎(3年)のロングスローにイレブンが合わせようと詰めたが、相手GKにキャッチされた。DF川合航世主将(3年)は「力不足。最初の5分で点数を取るという狙いを決められたことは良かったけど、押し込まれる時間が続いて守り切れなかった。負けてしまった事実は変えられないので、今日の反省をミーティングで確認して、選手権の初戦に向けて良い準備をしていきたい」と、3週間後に迫った最後の〝本番〟へ向けて前を向いた。
選手権道予選は無得点だったFW野村が覚醒
プリンスリーグ北海道得点王の野村に、ようやくゴールが生まれた。中盤で相手のクリアボールを奪うと、そのまま右サイドをドリブルで切り裂き、エンドライン付近から一気にペナルティーエリアへ進入。相手がたまらず足を出して倒され、PKを獲得した。これをしっかりと自ら決め、プラン通り主導権を握ることに成功した。
「一昨日くらいから調子が上がってきた」
10月まで行われた全国高校選手権北海道大会では創部初の3連覇を果たしたが、野村個人は無得点。忸怩(じくじ)たる思いが胸をよぎっていた。「練習でもなかなか思うようなシュートができていなかったけど、一昨日くらいから調子が上がってきた。道大会ではFWとしてチームに貢献できていなかった。今日の試合では誰よりも点にこだわって試合に入った」。ゴールに飢えていたエースの復活は、年末に向けて何よりの明るい材料だ。