ソフトバンクへ移籍の長谷川威展 古巣に〝恩返し〟誓う「タケ子はキヨ子から三振を取りたい」
現役ドラフトから一夜 鎌ケ谷で自主トレーニング
現役ドラフトで日本ハムからソフトバンクへの移籍が決まった長谷川威展投手(24)が9日、千葉・鎌ケ谷で自主トレを行い、新天地で迎える来季への意気込みを語った。スリークオータ気味のフォームが特長的な変則左腕は、遠く九州の地で大飛躍を目指す。
まさかの移籍 心機一転「これを機に飛躍できたら」
大卒2年目。将来を嘱望される男に野球人生の転機が訪れた。8日に行われた現役ドラフト後、関係者から移籍を伝えられた長谷川は「ビックリというよりも現実味がなかった。『あっ、ソフトバンクに行くんだ』と。ファイターズで活躍したい気持ちが一番だったけど、ソフトバンクで活躍することがいろいろな人への恩返しになる。これを機に飛躍できたら」と強い決意を言葉に乗せた。
大きなチャンスと捉えている。ソフトバンクは今オフ、長くブルペンを支えた嘉弥真(ヤクルト)を戦力外として放出。左の中継ぎ投手が手薄な状況で、活躍次第では一気にポジションを確立できる可能性がある。「選手層は厚いけど、そこで自分の立場をつくっていきたい。ソフトバンクに投げる時は、たくさんいい左打者がいたけど、逆にその方々が味方になるのはいいこと」と、巨大戦力の一員として自覚をのぞかせた。
F戦士たちに次々あいさつ 宮西からは熱い激励
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この日、自主練習を行った鎌ケ谷では多くの元チームメートらとあいさつを交わした。お世話になった先輩選手には前日のうちに電話やLINEで連絡を取り、感謝の思いを伝えたという。同じ左腕で今オフも自主トレを共にする予定の宮西からは「『チャンスと思ってやっていけよ! まずは向こうで流れをつかむのが優先。(自主トレへの合流は)落ち着いたらでいいよ』と言われました」と、優しい言葉で背中を押された。
記憶に新しい仲間たちとの日々
たった2年間とはいえ、日本ハムで過ごした時間は濃密だった。先月開催されたファンフェスティバルの記憶はまだ新しく「同級生で清宮フレンズとかやったり、その後も同級生会でご飯に行ったりした。すごく絆が深まってきたくらいのところだったので、寂しい気持ちです」と、仲間たちとの別れを惜しんだ。
来季からはリーグVを争うライバル 清宮!?に宣戦布告
元チームメートには特別な感情を抱くが、勝負となれば話は別だ。「戦う時は遠慮なくいきます。キヨ子さんはしっかり三振に取らないと。タケ子は、キヨ子から三振を取りたいです」。きのうの友を封じ込め、新天地で大輪の花を咲かせる。