【コンサドーレ道東ツアー最終日】小学校でのひとときに感激のGK高木駿 道東の人々からのエールを力に変え新シーズンに挑む
前日に続き高木一人で各地を訪問
北海道コンサドーレ札幌の選手たちが北海道の各市町村を訪問する『CONSADOLE HOKKAIDO TOURS』の道東コースも11日いよいよ最終日を迎えた。前日に引き続き河合竜二CRC(45)は体調不良のため欠席。この日もGK高木駿(34)が単身各地を訪問した。
まず訪れたのは北見市の(株)北香。セイコーマートで販売している大根のかす漬けや海鮮キムチ、カット野菜などを製造している会社で工場見学を実施した。見学終了後、バスは中標津町へ出発。約2時間半の長距離移動もあり、美幌町にある『ぐるっとパノラマ美幌峠』で途中休憩。眼下に屈斜路湖が広がる雄大な景色を目の当たりにした。
中標津丸山小で熱烈歓迎、ミニゲームで交流
13時過ぎに一行は中標津町立丸山小学校へ到着。4~6年生約130人から熱烈な歓迎を受け、まずサッカー少年団の子供たちとPK対決を実施。当初はミニゴール1台で行う予定だったがゴールが小さいため、高木の提案で急きょゴールを2台つなげることに。プロのGKの技を見せる場面もあったが、2人の児童にゴールを許し「全部止めようと思ってましたが決められてしまったので、これから帰って練習します!帰ります!」とジョーク混じりに感想を伝えると、体育館内に「えーっ!」と大きな声が響き渡った。次に行われたドリブルゲームでは、開始前に実技を披露しながらコツを説明。ゲームが始まると高木は行く手をジャマしに各組を巡回。児童たちと笑い合いながらゲームを楽しんだ。
「夢をかなえるためには思いの強さが大事」
司会の先生からの質問に答える形で行われたトークコーナーでは、3歳のときにJリーグが開幕し、父親もサッカー好きだったことから幼稚園児の頃にサッカーを始めたとエピソードを披露。小学生時代の夢について「小さい頃からサッカー選手になりたいと思っていました」と語り、「夢をかなえるためには『かなえるんだ』という思いの強さが大事」と、次代を担う児童たちにアドバイスを贈った。
全員での記念撮影後、サッカー少年団に所属している児童からお礼の言葉をもらった高木。その児童が周囲から握手してもらうよう促される中、高木が自らその児童に抱きつき、熱い抱擁を交わしてサッカー少年へエールを送った。最後は児童たちに花道をつくってもらい、ハイタッチしながら体育館を退場。児童たちはプロサッカー選手との別れを惜しみ、校舎の外まで出てバスの発車間際まで高木との触れ合いを楽しんだ。
中川教頭「本当に宝物のような時間になった」
同校の中川律子教頭は「この僻地の学校にプロの方が来られる機会は本当に少ないので、子供たちにとって本当に宝物のような時間になったと思います」と感謝。「今日高木選手が話してくださった『小学校の勉強はすごく大事』『夢を持って、夢に向かって頑張る』といった言葉を子供たち一人一人が感じて、自分の夢を追いかけたり、夢をまだ見つけていない子も夢を見つけるように努力してほしいなと思います」と、高木との出会いを未来につなげてほしいと口にしていた。
「本当に素直でかわいくて、僕も頑張ろうと思った」
高木も3日間で一番印象に残った出来事としてこのひとときを挙げ「丸山小学校の子たちが本当に素直でかわいくて。みんなハイタッチして喜んでくれて、帰る時もみんなが出てきてくれてすごかったです。みんなコンサドーレのことが好きだって言ってくれるし、サッカーも好きだって言ってくれて。僕も頑張ろうとすごく思いました」と感激した様子だった。
中標津町役場で子供たちと再会
その後一行は中標津町役場を訪問し、役場の方々と懇談して記念のユニホームを贈呈。コンサドーレラッピングバスの前で記念撮影をしようと外に出ると、なんと丸山小学校の児童たちが高木が出てくるのを待っていた。その児童たちとも一緒に記念撮影を行って3日間のツアーを無事に終えた。
「なかなか札幌から離れたところに来る機会がなかった」
終了後高木は「とてもいい経験になりました。北海道に来たばかりで、なかなか札幌から離れたところに来る機会がなかったので、今回3日間にわたっていろんな場所に行けて、コンサドーレのことを応援してくれるたくさんの人たちと会って交流できたので、すごくいい時間になりました」とツアーを振り返る。
「たくさん応援してくれる人がいる」
札幌から距離は離れていても、熱烈にコンサドーレを応援する人々がいることを実感させられた3日間。「もっともっと北海道全体でサポーターを増やしていこうと思いました。たくさん応援してくれる人がいるので、来シーズンはより自分の力を発揮してチームに貢献し、もっと良い結果で終われるように頑張りたいと思います」。道東の人々からもらったエールを力に変え、2024年シーズンの活躍へとつなげていく。