残り2枠の開幕ローテ争い 上原健太が持つアドバンテージ 「北山と鈴木健矢には到底ないもの」とは
鎌ケ谷で自主練習 ポジション奪取へ躍起
日本ハムの上原健太投手(29)が14日、千葉・鎌ケ谷で自主練習を行い、来季の開幕ローテーション入りへ意欲を燃やした。新庄剛志監督(51)は、すでに伊藤大海投手(26)の開幕投手を明言。2カード目の本拠地開幕戦には、オリックスからFAで加入した山崎福也投手(31)を指名し、FA宣言せず残留を決めた加藤貴之投手(31)のローテ入りも公言している。序盤は週5試合の日程が続き、先発5人で回せるため、残りの枠はわずか2つだ。
規定投球回クリアも目標 負けられないローテ争い
熾烈(しれつ)なローテ争奪戦に挑む長身左腕は「上沢がもし残るってなったら、もう4つ確定する。最初の5枚に入る競争は、かなり難しい。今年もスタートは5枚で、そこに入れなかった。やっぱり規定(投球回)投げたかったら、最初に入っていけないときつい。そこは狙うべきだし、競争していきたい」と力を込めた。
勢いのある若手の存在は脅威 「差をつけていかないと」
チームには若く、勢いのあるライバルが多い。来季30歳の上原は、枠を奪い合う後輩たちの名前を挙げ、気を引き締める。「ある意味、僕の中で厄介というか、他のピッチャーと違うのは、やっぱり健矢(鈴木)ですよね。みんな上投げで、下投げのアクセントが欲しいってなったら、1人しかいないので。他に北山もいますし、金村、根本だっている。実力がそこまで変わらないのであれば、若い選手を使うべきだと思いますし、僕も若い時期があって、それで使ってもらったこともある。若手に差をつけていかないと、投げられないのは分かっている。そういうつもりでやっています」と覚悟をにじませた。
ライバルたちにない最大の〝武器〟。それは…
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上原にあって、後輩たちにないものがある。どんな時でも献身的なサポートを惜しまず、人生を懸けて支えてくれる愛妻の存在だ。長年の交際を経て、今オフに入籍を発表した。「これまでも、ずっと支えてもらっていた。やっぱり少しずつ成績も良くなってきて、本当に助けられているなっていうのは感じています。何でも手伝ってくれますし、そこは北山と鈴木健矢には到底、ないものかなと思う(笑)。北山と健矢には絶対ないので、そこだけはちょっと強調しておきます」と、ちゃめっ気たっぷりに〝アドバンテージ〟を誇った。
アスリートは体が資本 感謝しきりの手料理
特に食事面でのサポートはパフォーマンスに直結する。体育大出身で栄養学の知識が豊富な愛妻の手料理に、左腕は絶大な信頼を置いている。「もう、やばいです。きのうもそうだったんですけど、まずこれは食えん、全部食べられないっていう量が出てくる。その中で、これには何が入ってて、これは何が入ってて、何がって全部、計算してくれる。タンパク質がどのぐらい、脂質がこれぐらいでとか、全部やってくれている。シーズン中になると、もっと細かいんです。 僕の体重がちょっと増えていて、このぐらいまで落とそうかなと考えて、それを伝えたら、その通りにやってくれる。こうしたいっていうのを言ったら、それで分かってくれて、いろいろ調節してくれる」と感謝しきりだ。
先発ローテで完走こそが最高の恩返し
守るべき家族のためにも、24年は飛躍の年にしなければならない。「2桁勝てるピッチャーが2人では少ない。3人が10勝前後いかないと、たぶんAクラスにいない。やっぱりその中の1人に入っていきたい」と意気込んだ。最愛の人と二人三脚で、先発ローテを1年間守り抜いてみせる。