【昇龍が如く2024】㊤ 下積み時代から急成長した札幌DF中村桐耶「むかわの力になりたい」
新春特別インタビュー前編
いよいよ2024年がスタートした。道新スポーツでは新春特別企画として、辰年生まれの〝年男〟北海道コンサドーレ札幌DF中村桐耶(23)のインタビューを「昇龍が如く2024」と題し、前後編でお届けする。前編は飛躍を遂げた23年シーズンを振り返ると共に、プロ入り後5年間の日々、そして故郷・むかわ町への思いを道産子ディフェンダーに語ってもらった。
昨季はリーグ戦31試合、計1663分間出場で1得点
「今までに比べて圧倒的に出場時間が増えたので、やっと充実したシーズンを送ることができました。その中で課題も見つかりましたけど、それ以上に通用すると分かってすごくポジティブな1年を送れたかなと思っています」。中村はプロ5年目となった昨季、リーグ戦31試合、計1663分間プレーして1得点。この数字はリーグ戦デビューを果たした22年シーズンの12試合、計358分を大きく上回り、チームの主力へと成長を遂げた、大躍進の1年となった。
高嶺から背番号6を引き継ぐ
柏へ移籍したMF高嶺朋樹(26)から背番号6を受け継いだ。「レギュラー番号をもらったことでより責任感が伴って、プレーでしっかり示さなきゃいけないという意識がシーズン当初からすごくありました」。2月18日にアウェーで行われた広島戦で自身初の開幕戦メンバー入り、そして出場を果たすと、リーグ戦で5試合連続途中出場。その合間に行われたルヴァン杯でも2試合連続でフル出場して好パフォーマンスを見せ、4月9日のアウェーC大阪戦ではリーグ戦今季初先発となった。体を張った守備を見せ、攻撃面でも鋭いサイドチェンジや惜しいシュートを披露。これをきっかけとして、さらにリーグ戦での出場機会を増やしていった。
昨年6月の鳥栖戦でリーグ初ゴール
昨年6月10日のアウェー鳥栖戦では前半43分にヘディングで待望のリーグ戦初ゴールをマークした。「リーグ戦で長い時間出始めた頃からシュートチャンスや決定機もあったので、もうちょっと早く取りたかったですね。うれしかったというより、やっと取れた安心感の方が大きかったです」。
「去年に比べれば成長できている」
終わってみれば大きな故障もなくシーズンを完走。本職の左CBだけではなくボランチとしても起用されるなど、プレーの幅を広げることにつながった1年となった。「自分で背番号に見合ったプレーができたかというとまだまだですけど、去年に比べれば成長できているかな」と謙遜しながらも、確実に成長の手応えを感じている。