【昇龍が如く2024】㊦ 代表からも注目される札幌DF中村桐耶「全試合で貢献したい」
新春特別インタビュー後編
道新スポーツがお届けしている新春特別企画「昇龍が如く2024」。辰年生まれの〝年男〟、北海道コンサドーレ札幌DF中村桐耶(23)のインタビュー後編は、さらなる飛躍を目指す2024年シーズンに向けての思いを中心に語ってもらった。
森保監督が視察「焦りすぎず頑張っていきたい」
昨年7月15日に札幌厚別で行われた新潟戦。日本代表の森保一監督(55)が視察に訪れた。森保監督が中村に注目を寄せていると一部で報じられた試合。「周りから結構言われましたし、いろいろな人から『目に掛けてもらっているらしいね』と話をされましたけど、正直自分的にはあまり気に留めないようにしていました。変に意識しすぎてあれもこれもとなってしまうと、独り善がりになって自分のプレーがなくなってしまうと思って。(代表入りを)欲張る時期じゃないと思っていたので、変に受け止めないようにしました」と当時を振り返る。「(今年)24(歳)ですけど、すごく焦って頑張っていく時期でもないと思うので。これまでも耐えてきたので今まで通り。ゆっくりはしていられないけど、焦りすぎず自分自身のペースで頑張っていきたいです」。
「しっかり足元を固めながらやっていきたい」
左利きで機動力を兼ね備えた186センチの大型DFの将来性に期待を掛けたくなるのは、決して森保監督だけではないだろう。「どういった経緯かは詳しくは分からないけど、少なくとも目に入れてくれているのを知ることはできたので。まずは一つずつ。上を見すぎてしまうと、欲張ってしまったり調子に乗ってしまったりがあるので、しっかり足元を固めながらやっていきたいです」。これまで同様、一歩一歩積み上げながら日本代表へと歩みを進めていく。
スパイクの手入れを一番しっかり行う選手
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
昨秋、札幌のエキップ・佐藤蓮さん(24)がMF荒野拓馬(30)のラジオ番組に出演した際、スパイクの手入れを一番しっかり行う選手として中村の名前を挙げた。スパイクの手入れに力を入れるようになったきっかけはあった。「元々はHondaに行った時に、大半の選手たちが自分のスパイクの手入れをやっていたので、その流れで自分も一緒にやるようになりました。それによってスパイクが長く持つようになった感覚が自分にもありましたし、やるからにはきれいな状態のスパイクでやりたい気持ちが自分の中にあったので、習慣がつきました。練習後に10分くらいパッとやれば終わることなので、それを継続してきた」と話す。JFLのHondaFCは社会人チームであり、スタッフの数は限られるため、負担を少しでも減らそうと、できる範囲の用具の手入れは選手たち自身でやっていた。そういった環境で培われた習慣と元々の几帳面さが相まって、人一倍スパイクを丁寧に扱うようになった。
趣味・マイブームは〝探し中〟
クラブのホームページに掲載されている中村の趣味・マイブームの欄には〝探し中〟と記載されている。「趣味はずっと探しています。趣味を探そうと言って3年ぐらい見つかっていないです。探しもしてないけど(笑)、なかなかないですね。オフは家でゆっくりするだけで満足してしまいます」。FW興梠慎三(37)が在籍していた22年には荒野などと共に麻雀をやっていたが、昨年は全くやらなかった。果たして中村に趣味は見つかるのか。今後の趣味欄にも注目したいところだ。
「まずはしっかりレギュラーになって」
今季の新チーム始動まで約2週間となった。主力として昨年以上の活躍が求められる勝負のシーズンとなる。「もう20代中盤に差し掛かるので。23年シーズンはスタメンだったり、途中出場だったり、結構どっちつかずな感じになってしまったので、まずはしっかりレギュラーになってチームに貢献したい。初めて1年を通してずっと試合に絡めた経験ができたので、新たなシーズンは全試合に出て貢献できるようコンディション管理をしっかりしてプレー面も向上させていきたいです」と今季に懸ける意気込みを語る。辰年生まれの道産子ディフェンダーが昇龍の如く大きく飛躍する姿を披露してみせる。