浅間 中堅争うスティーブンソン加入も泰然自若 結果で示す
走攻守3拍子揃った9年目外野手 敵は己
日本ハムの浅間大基外野手(27)がレギュラー返り咲きに燃えている。今月14日、米大リーグのツインズでプレーしていたアンドリュー・スティーブンソン外野手(29)の加入が発表された。外野のレギュラー争いは一層、激しくなったが、ライバルの動向を気にすることはなく「とにかく自分のことをやるだけ。自分が結果を出せば、出られる。そこまで深く思うことはない」と泰然自若だった。
ポジション争いは明々白々 「慣れた話」
強力な競争相手が出現しても、不安に駆られることはない。毎年のように選手が入れ替わるシビアな世界。「誰かしら、獲得するとは思っていました。外野手も全然あると。僕も(プロ)10年目に入るので、外国人選手が来たらどうこうとか、慣れた話」と意に介さなかった。
悔しさ募るエスコン元年 負傷に泣いたシーズン
高卒1年目から46試合に出場し、打率・285をマークしたが、以降は度重なるけがに泣かされてきた。21年にようやくレギュラーを奪取し、自身初の規定打席に到達。しかし、22年はコロナ陽性や右足骨折で長期離脱。23年は2月のキャンプ中に左くるぶし骨折の診断を受け、手術。夏場に復帰も故障の影響は大きく、本来の力を発揮できないまま、シーズンを終えた。
最激戦区のセンター 新庄監督は新助っ人を高評価
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現在、チーム内の外野手争いを見ると、右翼は今季25本塁打を放ち、ベストナイン、ゴールデングラブ賞にも輝いた万波がいる。左翼の有力候補は22年首位打者の松本剛で、打力に定評がある今川、野村、郡司も守る可能性がある。
中堅は激戦区で五十幡、江越、矢沢らがいる。そこにスティーブンソンが加わる。新庄監督も「脚力があって、センターを守ることができて、それでいて一発もあるというのは本当に魅力的だね」と期待を寄せていた。
横浜高の後輩・万波の大ブレークに刺激
このオフ、左足の完治を優先しながら、フィジカル強化に努めている浅間は「センターで出たい気持ちは強い。そのために今から走ることを重視して練習している。(完璧な状態へ)戻していかないといけない」と強調。万波のゴールデングラブ賞獲得にも触れ「悔しさはもちろんある。目指している賞なので」と刺激を受けていた。
来季は勝負の年 出塁率向上を期す
「どこか一つが飛び抜けているタイプではない。走攻守の全て、高いレベルでやりたい」とセールスポイントは理解している。打順のこだわりはなく「チャンスメークだと思う。そのためには出塁率を上げないと、使ってもらえない。打席での粘りをもっと出していかないと。それがフォアボールにつながってくると思う」と課題を挙げた。
世代交代が進み、今は中心選手としての役割が求められている。背番号8をつける浅間は、正念場の覚悟を秘め、節目のシーズンに向かう。