ファイターズ
《ハム番24時》12月18日
屋内といえども、12月のエスコンフィールド北海道の空気は冷たい。自主トレに励む選手やスタッフの間では、まるで合言葉のように「寒い、寒い」というフレーズが飛び交っていた。
17日まで家族で3泊4日の沖縄旅行に出掛けていたという河野は「向こうは28℃あったのに、こっちはー8℃。寒暖差がヤバいですね」と苦笑い。それでも、いざグラウンドに立てば表情はキリッと引き締まる。一家の生活を背負う左腕は、職場に戻れば戦う男の顔に戻るのだ。
日頃から河野を取材すると、家族思いの一面が垣間見える。今オフの契約更改でアップ分の使い道を尋ねた際にも「自分へのご褒美ではなく、1年間サポートしてくれた妻や家族にプレゼントしたい」と話していた。
今回の旅行は「このオフ一番、力を入れました。人生で一番の豪華な旅かも。部屋に入ったらバーカウンターのような雰囲気で、トイレも2つあってビックリ。めっちゃテンション上がりました」。そんな言葉からも、力いっぱいの恩返しだったことが容易に想像できる。
全国各地を飛び回る仕事だから、オフは家族の絆を深める大切な時間だ。「できるならシーズン中も全試合、帯同してもらいたいぐらいです。僕はビジターでも毎日、電話をする。飲みにも全然行かないし、それならホテルに帰って電話で子どもの顔が見たい。そこはずっと変わらずにいたいですね」。ここまで言い切れるパパが、世にどれだけいるのだろうか…。優しさに触れて、心が温まりました。