芸能
2023/12/22 17:00

12月24日「みんなのXmas音楽祭」(エスコンフィールド北海道)で凱旋する札幌出身の中野ミホ「愛を伝えられるライブに」

12月24日に開催される「みんなのXmas音楽祭」に出演予定の札幌市出身のシンガーソングライター・中野ミホ(撮影・十島功)

地元・北海道を思いながら

 シンガーソングライターとして活躍する札幌市出身の中野ミホ(30)が、24日にエスコンフィールド北海道で行われる「みんなのXmas音楽祭」に出演する。一昨年、ロックバンド・Drop'sからソロに転身。自ら話をして自分を表現するのは苦手という中野は、その分、感情を曲や歌詞に込めている。地元・北海道への思いを馳せながら、これからも歌を届けていくつもりだ。

ソロ活動へ転身も充実の日々

 新たな一歩を踏み出して2年が経過した。中野がボーカル&ギターを務めていたDrop'sは2021年10月に活動休止を発表。それまで12年ほど活動していただけに当然のごとく葛藤もあったが、最終的には「新しいことを始めてみたい」という気持ちがまさった。メンバーとの話し合いを重ねて後悔のない道を選んだ。「事務作業だったりも全部自分でやっているので、周りの人のありがさた、いろんな人に支えられてきたというのをすごい実感しました。すごい大変ですけど、自分が動かなきゃ動いていかないので、自分でやっていくのは楽しいです」と充実した表情で語った。

 Drop'sでは正統派ロックバンドとして活動していたが、20代半ばから音楽の趣味が変わってきたという。「ロックでもメロウなバラードだったり、ジャズが好きな気持ちが大きくなってきた。ピアノの音がすごい好きなので、ピアノと一緒にやってみたかった」と、現在は柔らかな音楽に歌声を乗せている。

エスコンは初めて

 12月24日の「みんなのXmas音楽祭」を楽しみにしている。エスコンフィールド北海道を訪れるのも初めてで、「初めて見てくださる方が多いと思う。札幌、北海道で生まれ育って、年々(北海道を)好きになっているので、そういう愛を伝えられるライブにできたら」と胸を躍らせた。

「冬が好き」

 中野の楽曲は、地元・北海道を連想させる。「冬が好き。寒いところが好き」と、自らが経験してきたことを歌詞に綴っている。作ってきた楽曲は「ゼロから創作する感覚はないです。自分の身の回りのこと、見たものや景色、匂いなどから歌詞を書きます。自分の中で色や景色が見えていないとやりづらい」と説明する。

窓から白樺を眺めて

 今年の正月に帰省した際には新型コロナに感染してしまった。しかし、自らに降りかかったアクシデントも一つの経験と捉え、「ずっと家の窓から白樺を眺めていたんですけど、今考えると良い時間でした」と目に映るものは、全てがヒントとなった。サブスプリクション全盛の時代だからこそ、歌詞で表現することへの思いは強い。「歌詞はすごい大事にしたい。(リスナーが)アルバム単位で聴かなくなっているのはもう仕方ないと思うけど、歌詞とか言葉はないがしろにしないでほしい」と、一つの楽曲の中に込められた思いのこもった言葉一つ一つに耳を傾けてくれることを願った。

自然体でいられるように

 11月に30歳の節目を迎えた。「『30歳だからこうしなきゃ』にはならないように、自由な心持ちで明るくいけたら」と、今後も伸びやかに活動していくつもりだ。「自分が自然体でいられるような、気持ち良いと思える音楽をやっていたい。言葉とかでは言い切れないような、でも残しておきたい気持ちとか、景色とか、そういうものと人とをつなぐことのできるツールにしていけたら」。これからも自分の中に積もっていく〝宝物〟を、楽曲を通して伝えていく。

「みんなのXmas音楽祭」の詳細はコチラ


■プロフィール 中野ミホ(なかの・みほ) 1993年11月12日生まれ、札幌市出身。2009年に自身が作詞作曲を務めるロックバンド・Drop'sを結成し、ボーカル&ギターとして活動をスタートした。バンドは21年10月に活動を休止し、ソロとして活動中。ジャズやオールディーズなど古き良きアメリカ音楽から影響を受けた楽曲を制作。現在はギターでの弾き語りを始め、サポート・ミュージシャンにRomantic(元爆弾ジョニー/キーボード)を迎えたデュオ編成や、Romanticとサトウミノル(ドラム)との3ピース・バンド編成など、様々な形態で積極的にライブ活動を行っている。デュオやバンド編成ではボーカル&ベースを担当しており、シンガーソングライターとしてだけでなく、演奏者としての側面も併せ持つ。

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