【2023 F10大ニュース】番記者が勝手に選定~写真とともに振り返る~㊦
厳選したトップ10には入らなかったが、記憶に深く刻まれたニュースがいくつもあった。担当記者の思い入れが色濃く反映された番外編を先に紹介し、最後に残すトップ2を発表します。
【番外編】玉井が結婚
玉井大翔投手(31)が北海道出身の年下女性と結婚。11月12日に球団を通じて発表した。このオフは入籍を報告する選手が多く、結婚ラッシュとなったが、その先陣を切った。
記者Cは「独身キャラを貫いていた道産子右腕がついにゴールイン。オフのイベントでは、左手薬指にキラリと光る指輪をアピールしている」と、祝福してくれたファンへの対応にも注目していた。
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【番外編】宮西、史上初、824試合連続救援登板
宮西尚生投手(38)が5月20日のオリックス戦で達成。2点リードの八回2死二塁で登板。打者1人を内野ゴロに仕留めた。
記者Aは「現在、通算登板数は839試合。400ホールドまであと7。どこまで記録を伸ばせるか」と、中年の星として輝く姿に期待を込めていた。
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【番外編】田中正、新天地で覚醒
田中正義投手(29)が近藤健介外野手(30)のFA移籍に伴う人的補償で加入。ソフトバンクでは度重なる故障により、苦しんできたが、今季は初めてフル稼働した。新庄監督の指示を受け、スマイル投法も披露。4月下旬に抑えを任されると、最後まで持ち場を守り、25セーブをマークした。
記者Cは「プロ初セーブを挙げ、お立ち台で涙」と感動のシーンに心を奪われていた。
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【番外編】FAで加入した伏見の献身
2022年オフに国内FA権を行使して加入した伏見寅威捕手(33)。今季は89試合に出場し、若手の多い投手陣を引っ張った。
記者Cは「チームメートが初安打、初勝利を挙げた際には贈り物をする。献身的なリードで『寅威さんのおかげです』とコメントする投手が続出した」と、グラウンド内外の細やかな気遣いを称賛した。
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【番外編】上原、涙の降板
4月16日の西武戦(エスコン)。先発の上原健太投手(29)は五回2死満塁のピンチを招いて降板。ベンチに戻ると、涙を流して悔しがった。今季は先発ローテに定着し、100イニングをクリアするなど躍進した。
記者Bは「シーズン中盤以降の快進撃は、この試合抜きに語れない」と実感を込めた。
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【番外編】田宮、プロ初本塁打
9月25日の楽天戦(エスコン)。1点を追った六回に田中将大投手(35)から右中間へ運んだ。
記者Dは「相手は田中将。当初の判定は二塁打も、新庄監督のリクエストで覆ったところも含めて印象的だった」と、驚きを交えて伏兵の劇弾に触れた。
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【番外編】谷内、木村引退
谷内亮太内野手(32)と木村文紀外野手(35)が現役を引退。それぞれヤクルト、西武から移籍してきたが、野球に取り組む姿勢は若手のお手本だった。
記者Dは「2人ともまだできる、と思わずにいられない。それぞれの第2の人生に注目」と今後の活躍を願っていた。
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【2位】万波 大ブレーク
万波中正外野手(23)が主砲として覚醒した。9月16日のソフトバンク戦(エスコン)で、パ・リーグ史上初の先頭弾&サヨナラ弾を達成。最後の最後まで本塁打王のタイトルを争った。終わってみれば、打率・265、25本塁打、74打点と堂々の成績を残し、ベストナイン、ゴールデングラブ賞も獲得した。
記者Bは強肩を見せつけた7月1日のオリックス戦(エスコン)を引き合いに出し「衝撃のレーザービーム2発。この時点でゴールデングラブ賞獲得を予感した」。記者Dは「1年目から、打てなくても打てなくても鎌ケ谷でバットを振り続けてきたマンチューの覚醒に心躍った」と喜び、記者Cは「『なかなか舌が肥えてこない』と牛丼チェーン店やファミリーレストランを愛するキャラクターも魅力」と証言した。
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【1位】吉田輝星 トレード
5年目のシーズンを終えた金足農高(秋田)出身の吉田輝星投手(22)がオリックスへ移籍することが決まった。11月24日、黒木優太投手(29)とのトレードが両球団から発表された。2018年夏の甲子園で準優勝の立役者となり、同年のドラフト1位で入団。プロ5年で3勝、防御率6・23と結果を残せていなかったが、潜在能力は高く、スター候補だった。
記者Cは「ファンフェスティバル翌日の発表。目を疑った」と衝撃の大きさを表現し、記者Dは「今年一番の驚き。これまで取材に快く協力してくれた右腕の移籍は寂しいが、新天地での活躍に期待したい」とエール。記者Aが「同期の強い絆をあらためて感じた」と振り返る通り、移籍決定後、野村、万波らが明かした友情エピソードも熱かった。
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