ファイターズ
2023/12/24 17:00

F吉田輝星の素顔(2019~2023)~担当記者が振り返る~㊤ ネット上の心ない声に対して…

ドラフト1位指名された吉田が仮契約後の会見で、なまはげのお面を手にポーズを取る

惜別緊急企画 5年間〝輝星番〟を務めた記者が回想

 今季まで日本ハムに在籍した吉田輝星投手(22)が来季からオリックスのユニホームを着る。明るく、少しやんちゃで、野球にはとことん真面目。〝人たらし〟な性格はチームメート、スタッフ、ファン、報道陣、誰からも愛された。入団1年目から「輝星担当」を務め、5年間にわたって取材を続けてきた記者が未公開エピソードを交えながら、素顔を振り返る。3回連載の㊤は、初対面から密着し続けて見えた人柄に迫る。

まさに青天の霹靂 遊園地で受けた衝撃メッセージ

 娘と遊園地で遊んでいる時だった。休日は基本、仕事の連絡は来ないが、この日はやたらとスマホが鳴る。ティーカップを乗り終え、目を回しながら、ふと画面を見ると、同僚からの衝撃的なメッセージが飛び込んできた。「吉田輝星、オリックスにトレードだって」。娘にせかされ、次はメリーゴーラウンドに乗りながら、混乱する頭を必死に整理した。

仮契約を終え、ポートタワーをバックにポーズを取る吉田

 

スターを感じた初取材 堂々たる17歳

 まさか5年目のオフに、惜別原稿を書くことになるとは思わなかった。初めて会ったのは、2018年11月15日。球団と仮契約を結ぶ場となった秋田の「ポートタワー・セリオン」まで取材に行くと、見たことのない数の報道陣が集結していた。質問するのも緊張するほどだったが、当時まだ17歳の吉田は、さも当然とばかりに、大人たちの中で堂々と受け答えをしていた。これから担当する選手が、いかに「スター」かを思い知らされた一日を、今でも鮮明に覚えている。

ドラ1右腕を追い続ける日々 紙面は「輝星待ち」 

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