札幌山の手ひやひや8強進出 F大山瑚南菜OT怒濤の12得点「今年は自分たちが」【ウインターカップ】
■全国高校バスケットボール選手権 第3日(12月25日、東京体育館)
▽女子3回戦 札幌山の手94-79県立足羽(福井)
OT含め、合計33得点11リバウンド
昨季準優勝の札幌山の手がオーバータイム(OT)にもつれ込む接戦を制し2年連続の8強入りを果たした。2試合連続スタメンのF大山瑚南菜(3年)がOTだけで12得点、合計33得点11リバウンドと爆発した。26日の準々決勝は10月のU18日清食品リーグで対戦した千葉経済大附と激突する。
4Q終盤に同点3P
九死に一生を得た札幌山の手が2年連続の8強へ駒を進めた。第2クオーター(Q)途中で12点あったリードを第4Qにひっくり返され、残り1分で3点ビハインド。絶体絶命の状況から、去年の決勝を経験した大山が左45度から4本目の3点シュートを決めて同点に追いつくと、OTでは大山1人で3点シュート2本を含む怒濤(どとう)の12得点で相手を圧倒。「4クオーターの終わりに自分がシュート外して終わったので、延長では自分が決められるように頑張りました。まぐれみたいなシュートもあったんですけど、外でも決められる能力を生かして、中だけじゃないぞっていうのも見せれたので良かった」。連日ダブルダブルの活躍でチームの窮地を救った。
「ボールも人も動く早いバスケット」を封じられ
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スタメンの平均身長では札幌山の手が7.2センチ上回っていた。いざゲームが始まるとなかなかペイントエリアに攻め込めず、外でボールを持たされる時間帯が続き得意の「ボールも人も動く早いバスケット」を封じられた。SG巻朋花主将(3年)は「小さくてもやれるのは相手を見て感じさせられた。自分たちは最後に勝てたから良かったけど、ウインターって本当に何があるか分からないんだって本当に改めて感じさせられた」。一発トーナメントの怖さを思い知った。
上島AC辛口評価「完全な自爆」
2日続けての苦戦に上島正光コーチ(80)も辛口評価。「ひどい内容。全部ダメ。ディフェンスからオフェンスの組み立てが全くできてない。1人がボールを長く持ち過ぎちゃって、回してカットっていうんだけど、それがうまくやってないから完全な自爆。勝てたのはたまたま」と手厳しかった。
「去年(の準優勝)は先輩が作ってくれたチーム」
同じメンバーで戦う最後の公式戦。この試合ではポイントガードの高橋優希(1年)が18得点、初出場のSG高橋由莉(1年)が9得点と活躍。大山は「去年は先輩が作ってくれたチームで、自分たちは周りを走り回って空いたところでシュートとか先輩に任せきりだったんですけど、今年は自分たちがやらなきゃいけない代。後輩に任せるだけじゃなくて、自分がシュートまでいって自分が1番多く点数を決める気持ちでやっていきたい」。今度は自らの力で決勝の大舞台まで駆け上がってみせる。