【北海道とともに、パリ五輪へ】㊦ 代表入り狙う札幌DF馬場晴也「もっと怖い選手に」
新春特別インタビュー後編
北海道コンサドーレ札幌DF馬場晴也(22)の新春特別インタビュー「北海道とともに、パリ五輪へ」後編は、札幌での活動について。出場機会に恵まれなかった前半戦を乗り越えて主力に成長した昨季を振り返り、よりチームに欠かせない存在となることが期待される今季への意気込みを語ってもらった。
23年に東京ヴェルディから完全移籍
2023年、馬場は中学生時代からトップチームまで過ごしてきた東京ヴェルディを離れて札幌に完全移籍。自身初となるトップリーグでの戦いに挑んだ。
「実力の無さとチーム戦術に合わせられなかった」前半戦
「初めての移籍で最初に何回かチャンスをもらいましたけど、自分の実力の無さとチーム戦術に合わせられなかったところで、サポーターの人もミシャさんもそうでしょうし、自分自身にとっても納得のいく前半戦ではなかったです」と振り返る通り、2月25日のホーム神戸戦で加入後初となる先発出場を果たしたがハーフタイムで交代。リーグ前半戦での先発出場はこの1試合にとどまり、5月19日のホーム京都戦では途中出場したが左膝を負傷して約1カ月の離脱を余儀なくされるなど苦しい時期を過ごした。
1カ月間の離脱期間がプラスに作用
だが、結果的にはこの離脱期間が馬場にとってプラスに作用した。「ケガをして休む時間があったので、外からチームを見たりすることで頭を整理できました。ケガ明けの最初はチャンスは無かったですけど、徐々にチャンスをもらえるようになってからは、前半戦とは違う思考の中でプレーすることができました」。
8月の川崎戦で攻守両面に活躍したことが転機
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馬場にとって転機となったのが8月26日に行われたアウェー川崎戦だ。「出続けられるようになったきっかけという意味でも、川崎戦が一番かな」と、一番印象に残っている試合に挙げる。加入後3度目となるリーグ戦先発出場を果たすと、攻守両面で大車輪の活躍を見せた。「前半は後ろからも(ボールを)運んだり、チャレンジも多くできていました。2点目のチェック(MFスパチョーク)に出したワンタッチパスなど、練習でトライしてきた成果を出せていたと思います」。
リーグ戦21試合出場で先発は9試合
この試合でミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)からの信頼を得た馬場は定位置を確保。アジア大会への参加や出場停止での欠場を除く全試合に先発出場し、最終的にはリーグ戦21試合(うち先発9試合)出場を記録した。「使い続けてくれたことによって、まだまだですけど、成長できたシーズンだった」と、J1の舞台で戦い抜く手応えをつかんだ1年となった。
札幌生活を満喫「気温と雪虫以外は過ごしやすい」
初めて暮らす北の大地での日々について、「気温と雪虫以外はすごく過ごしやすいと思います。ご飯もおいしいし、いろんな移動も札幌市内だったら近いですし。ストレスなく暮らせています」と語る。「ご飯屋さんを探すのが楽しくなりました。いろいろありますし、おいしいので」と、周囲から情報を集めたり自分で調べながら新規開拓するなど札幌生活を満喫。オンラインゲームを一緒に行ったりとチームメートとの仲も良好で、激闘が続く日々の息抜きを日常生活の中でうまく消化しているようだ。
一番の目標は「シーズン通してスタメンで出続けること」
まもなく始まる新シーズンに向け、「個人としてはシーズンを通してスタメンで出続けることを一番の目標にしたいです。その上で23年シーズンにできなかった数字を残すところをより意識してやっていければ、ボランチとしてもっと怖い選手になれるし、守備のところでもさらに強度を上げてチームに貢献できればいいかなと思います」と意気込みを語る。サムライブルーと赤黒縦縞、2枚のユニホームを身にまとった馬場が24年は世界を舞台で輝きを放つ。