《ハム番24時》12月29日
物腰柔らかく、ボキャブラリーも豊富。道スポデジタルの年末対談企画に出演した郡司と山本拓は、移籍した当初からナイスガイっぷりを発揮してくれたため、すぐに距離を縮めることができた。
今回の取材でも郡司からは「NGは一切ありませんよ!」と心強いお言葉。小さなボケと的確なツッコミを繰り返す、飾らない2人のやりとりを一読していただければ幸いだ。
企画にちなんで、両者の性格を物語るほっこりエピソードを紹介したい。8月22日の楽天戦で1試合2本塁打を放った郡司はヒーローインタビューで、翌日に控えた仙台育英と慶応の甲子園決勝に触れた。仙台育英高から慶大に進んだ巧打の捕手は「どちらが勝っても郡司が優勝」との名言を残した。
インパクト抜群のコメントを発する直前には「きのう北海道に来て、初めておいしいおすしを食べまして。『北海道は良いところだな』と思っていたらホームランを打てました」と言葉をつないだ。ファンには笑顔、報道陣にはネタを提供すると同時に、さりげなくお店への感謝も伝える。抜群のワードセンスと気配り上手な人柄に一瞬で魅せられた。
一方の山本拓もサービス精神旺盛だ。23日にエスコンフィールド北海道で自主トレーニングを行った際には、練習で使っていたグラブをおもむろに外し、幼いファンへ手渡した。「ブルペンで投げ終えて、そのままあげちゃいました。クリスマス前なのでプレゼントです」。やまーんサンタの照れたような表情は、なんともかわいらしい。
おもてなしの心は人一倍強いが、それゆえの悩みもある。アスリートの中では小柄な体格のため、球場コンコースや街中を1人で歩くと、ほとんど気付かれない。「グッズショップではさすがに声をかけられたけど、普段はほぼ顔バレしないんです…」。ちょっぴり寂しい現実を包み隠さず口にするのも、素直な性格を表している。
〝ゆうやまーん〟はまるで、気遣いできるお調子者のお兄ちゃんと、しっかり者な弟のように見える。本当に魅力的な2人の人柄を、これからも伝え続けたい。