【新春特別対談】根本悠楓×細川凌平~後編~ 5年後、10年後の俺たち 結婚にも触れ…
息の合った同級生対談は後編に突入!
2024年にブレークが期待される日本ハムの若き同学年コンビが、記念すべき初対談に臨んだ。昨季60試合に出場し、着実に成長を続ける細川凌平内野手(21)と、侍ジャパンでの活躍も記憶に新しい道産子左腕・根本悠楓投手(20)。性格に違いはあれど、野球への熱い思いは共通している将来のスター候補は、どんな未来予想図を描いているのか―。ざっくばらんに語り合った。全2回掲載の後編では、お互いの5、10年後の姿を想像し、ある約束を交わした。
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細川から根本へ 「実力を出し切れたら10勝いける」
ー2人で将来の話をすることは
根(以下、根)「マツ(松本遼)と3人で、次のシーズンの話はしますね」
細(以下、細)「うん。これぐらい、いきたいよなっていう話を、それぞれが言う」
ー今年、それぞれ相手に求める成績、ノルマは
細「ハルカは、やっぱり規定投球回にいってほしいですね。規定投球回までいけたら、自然と数字は付いてくる。プロの世界は甘くないとはいえ、実力を出し切れたら10勝いけると思う。本人もたぶん、いけると思ってるから、それはいってほしいなって思います」
根「そうですね。そう言ってくれるのはうれしい。それは自分も思っている。まずはイニングから。イニングが一番大事。勝ち星は勝手に付いてくるし、野手との兼ね合いもあるので。イニングは規定投球回をしっかり投げたい」
根本から細川へ 「内野手でレギュラー」
根「ホソには、将来的に内野手でレギュラーを獲ってほしい」
細「今年、獲らなアカンでしょ」
根「内野のイメージが強い。守備がうまいので、安心して投げられる」
細「もちろん、内野で球団に取ってもらったので、内野、二遊間を守りたいってのはある。今年(レギュラー)獲らないと、いつ獲るの?って。去年の成績、この3年間の経験を踏まえたら今年、獲らないと。もう、次いつチャンスが来るのか分からない。チャンスなんて、何回も来るものではないので」
根「じゃあ今年だね。今年、獲りましょう」
5年後には互いがタイトル争いを
ー5年後、それぞれどんな選手になっていたいか
細「26歳か。8年目ってこと? いやー、5年後…」
根「3割、盗塁王、ゴールデングラブ?」
細「獲りたいね。その前から獲り続けていたいね。遅い早いはないけど、もうちょっと早くから、それを獲れる位置にいたい。(根本は)5年後やったら、5年連続2桁勝利だね」
根「最多勝は獲りたい」
細「沢村賞も」
根「それは無理や(笑)」
細「なんでなん。沢村賞の条件は、勝利数、勝率、防御率、完投とか? 完投もできるやん。全中の決勝で完全試合した力あるんやから(笑)。それぐらいいこうや」
根「中学生の時(笑)。なるほどね。まずは(目標を)最多勝にしよう」
細「今年は2桁で、5年連続2桁いってたら、日本では無双してるで。メジャーあるんちゃう?」
根「いやいや(笑)」
同期も認めるキャプテンシー
ー5年後、チーム内での立ち位置は
細「キャプテンとか?」
根「全然あるんじゃない」
細「キャプテンとか、チームを引っ張れる存在になりたいなとは思います。年齢は関係ないと思うので」
根「キャプテン、めっちゃ似合う」
細「そんなことないよ」
根「ちゃんとモノを言える。入ってきた時から、性格的にもそう見える」
目指すはチームの、いや日本のエース
根「僕は5年後なら、エース級になってたいですね」
細「いやいや、5年連続2桁勝利ならエースやろ(笑)。エース級どころじゃないで。日本のエースや」
根「日本のエースはデカすぎる(笑)」
日本代表への憧れ 細川「日の丸を背負いたい」
ー2028年にはロサンゼルス五輪もある
細「そうや、オリンピック出たいよね。パリは野球ないから。ロスで復活する」
根「へー。そうなんだ。いいね」
細「国際大会で日の丸を背負いたいって思いますよね?(根本は)U15とかも選ばれてるし」
根「えっ?(細川も)U15選ばれてたの?」
細「いや、俺はボーイズやから。ホンマの侍ジャパンのユニホームを着てみたい」
ともに夢見る侍ジャパン同時選出
ー根本は昨年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」で侍ジャパン入りし、活躍した
細「先に行かれましたよ。でもうれしかったです。悔しいよりも、自分も行きたいなって。選ばれる年代にいるのに、行けていないのは悔しいけど、見ててシンプルにうれしかったです。テレビで応援しました」
ーラインもしたと
根「めっちゃ、ちょっと」
細「『ナイス』だけ(笑)」
根「今回はシーズンでもそんなに投げてないので、自分でいいのかなっていう感じだった。たぶん他の人も(ペナントレースで)5試合しか投げてないじゃん?って感じだと思う。次、選ばれる時は、しっかりチームで活躍して選ばれたいです」
ロス五輪では金メダル!
ー2028年は2人で金メダルを
細「シーズン中ですよね。ロサンゼルスか」
根「遠いの?」
細「米国やからね。そりゃ遠いよ。10時間ぐらいかかる」
根「まずハワイ行きたい。優勝すれば行ける」
細「行こう。ハワイ」
2人が想像する10年後の未来とは
ー10年後はどうなっていたいか
細「むずいな。10年後か。想像つかん。(松本)剛さんぐらいの世代か…」
根「30歳なら全然、投げられる」
細「10年連続2桁? エグイな」
根「(細川は)常に首位打者争いしてるぐらい打ってほしいですね。10年連続首位打者か」
細「10年連続首位打者?」
根「10年連続(打率)上位にいてほしい」
偉大さを再認識 世界のイチロー
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細「イチローさん超えてるで(笑)」
根「イチローさんは?」
細「3年目から7年連続首位打者」
根「エグい」
細「エグいよ。3年目で210本も打ってる。俺は10年で1回は200本にいきたい。200本打ってみたい。っていう野望はある。最多安打獲りたい」
根「いけるいける」
細「(根本は)今、何勝?」
話題は日米通算197勝のマー君へ
根「6勝」
細「10年後やろ? 100勝はいってたいよね」
根「100?」
細「だって10年連続10勝で106勝やろ。ギリギリのラインや。5年後に最多勝なら、どこかで15勝ぐらいするはず」
根「なるほどね!って、全然イメージが湧かない。200勝とかヤバイね」
細「半端ない。200勝いこう。(楽天の)田中さんがもうすぐ200勝や。あと3勝? 日米通算197勝」
根「(1シーズンで)24勝してるもんね」
細「24勝0敗やで。そしたら絶対、優勝やろ」
10年連続Aクラスの原動力に
ー自分がチームの中心になった時、どんなチームにしたい
細「常にAクラスにいるチームにしたいです」
根「そうだね。それが一番だね」
細「10年連続で優勝できたらすごいけど、相手もいることなので。毎年優勝を目指して、苦しい中でもAクラスにいられるようなチーム。それには絶対、軸となる選手がいる。人間的にもプレーヤー的にも、自分がそういう選手になっていたい」
根「同感です。投手も層が厚い方がいい。自分がメインとなって、今のオリックスみたいな感じになってたい」
違いを考察 プロ野球と高校野球
ー後輩との接し方は
細「高校野球とは違うじゃないですか? 高校野球で自分がキャプテンをやっていたときは、年下の選手が年上の選手に話しかけやすい状況をつくりたかった。そうすることでチームリーダーの言いたいことが伝わりやすくなるし、逆に聞いてくれるようになる。チームが学年で分離しなくなる。下が聞きにくい環境だとワンチームになりにくいので、そこを心がけていたんですけど、それがプロの環境でできるのか…。それをするのが正解なのかも分からないので、難しい。どう接するかって難しくない?」
根「プロって個人じゃないですか? 自分でやらないとダメ。一人一人の意識が上がってこないと、チームは強くならないと思う」
鉄腕が見せた姿 根本「走らないとダメだなって」
ー背中で見せる方がいい
根「それこそ去年、ミヤさん(宮西)がファームに落ちてきて、すごい走っているのを見た。おととしはネコ(金子)さん。長くやる人は走る量もすごい。最近、走るのはいらないって風潮だけど、自分は走るのが合っている。走らないとダメだなって、去年あらためて思いました」
細「模範っていうのかな」
根「いろいろ教えられたらいいですけどね。1年目は何をやったらいいか分からなかったけど、今は1年目よりも多少、知識がある。悪くなった時に何をしたらいいかをもっと勉強して、5年後、10年後には教えられるようになれればいいかな」
他球団にも多数のスター候補生
ー(オリックスの)山下や(巨人の)秋広も同級生。意識するか
細「どう?」
根「あんまりしないかな。自分はタイプが違いすぎるので、意識していないですね」
細「アジア(チャンピオンシップ)では00世代、多かったね」
根「多かった。2個上ね」
細「ああやって同年代で盛り上げられたら、最高ですよね。(隣を見ながら)大エースがいるから(笑)。球界の大エースを筆頭に、盛り上げていけたらなって思います」
高卒組の意地 細川「(同い年の)大卒組には負けたらアカン」
細「来年のドラフトで入ってくる大卒組には絶対、負けたらアカン。高卒で入って、この4年間は絶対に大学より環境はいい。それで大卒組より、うまくなってなかったら、何してたん?ってなる。そこは絶対に負けたくない」
根「確かに。それは思う」
細「僕は高卒でプロが目標だった。人それぞれの考え方があるけど、高卒がいいぞって感じを見せたい」
根「僕は同じチームの人の方が意識するかな。今だと、自分はあんまりなんですけど、金村さんがめっちゃライバル視してきている(笑)。でも負けたくないなって思います」
吉田輝星のトレードに思う…
ー吉田輝星はトレードになった
細「ホンマや。(将来は)ホンマに分からへん。(根本が)10年後、メジャー行ってるかも」
根「メジャーはないよ」
まさか…同期の3組で新婚旅行!?
ー2人で将来の約束を
根「ズッ友で、いいんじゃない?」
細「キモくね? なんなのズッ友って。いいけどさ(笑)」
根「あとは俺、グアムに行きたいから、グアム旅行は?」
細「一緒に? おー、いいね」
根「新婚旅行でとか」
細「あー、それぞれが結婚してね。いいね」
根「いいけど、ちょっとキモいかな?(笑)。(松本遼を加えた)同級生3人で行ったら、ちょっとおもろい」
細「夫婦で? 6人で? おもろいけど、キモくね? 6人で新婚旅行はやばい」
話題は結婚へ 細川「俺は面倒くさい」
ー結婚はどっちが早そうか
細「ハルカ、ハルカ、ハルカ。絶対、ハルカ。俺は遅い。結婚できないです」
根「結婚はできるんじゃない? できるとは思うけど、早くはないかもね」
細「僕は面倒くさい。女性からすると面倒くさい。たぶん。(結婚)できそうと思われるけど、すぐに(小言を)言っちゃいそう。そんなの言われたら、女性は嫌じゃないですか? じゃあ、おまえがやれよってなる」
根「気が強い子の方がいいんじゃない?」
細「そう。一人で生きていけますよって女性の方がいい」
根「俺は年上がいいかな~(笑)」
夫婦でグアム旅行を約束
ーあらためて将来の約束は
根「2人とも結婚していようね、で」
ー野球の約束は
細「いらんよな」
根「いらない、いらない」
ーでは、結婚してグアム旅行で
根「ちょっと冗談気味に書いてくださいよ(笑)」
理想のタイプが一致!?
ーそれぞれどんな人と結婚しそうか
根「ちなみに、年上と年下はどっちがいい?」
細「こだわりはないかな。年上の方がいいなって思うけど、自分のこと考えたら、年が近くないとうまくいかないと思う。ホンマに友達みたいな人じゃないと結婚できひん。ガチで友達みたいな。親友みたいな人と結婚したい。昔からの…とかが理想」
根「俺もそんなんがいい」
細「そういう人、連れてきそう」
根「有名人は嫌だな」
見出しは決まり! 「2人とも40歳までプレー」
ー何歳まで現役を続けたいか
細「お互い40歳までって、いい約束やん」
根「それは面白くない」
細「なんで? (西武の)栗山さんと中村剛也さんみたいやん。あの2人は同期入団で、今までずっと同じチームでやってる。すごくない?」
根「すごいね。じゃあ、それを見出しにして、グアム旅行は小さく(笑)」
細「2人とも、40歳までプレーすることにしよう」
20年後の同級生対談は白老開催? それとも京都?
ーぜひ、20年後も現役で対談を
細「いいですね。その対談、僕の家の店(京都・琴ヶ瀬茶屋)でやっていい? それしたい」
根「それはいいね。グアムもいいけど」
細「後編は白老でやろう。漁とかしながら」
根「そうだね。やりたい」
細「40歳までは現役の約束。あとは、お互いの地元で対談。それまでに、お互いが何かを成し遂げて、絶対やろう」
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