札幌山の手2度目の金星ならず 強豪・就実に完敗してベスト16で敗退【春高バレー女子】
■全日本バレーボール高校選手権 第3日(1月6日、東京体育館)
▽女子3回戦 就実(岡山)2-0札幌山の手
21、22年の春高女王にストレート負け
全国トップクラスの壁は分厚かった。札幌山の手が2021、22年の春高女王・就実(岡山)にストレート負けを喫し、ベスト8進出はならなかった。相手に強烈なスパイクを打ち込まれ、序盤から点差を付けられるなど、防戦一方の試合となった。しかし、今大会は名門・八王子実践に勝利するなど、二つの白星を手にした。全国舞台での経験を新チーム構築に生かしていく。
第1セット最初のサーブミスから劣勢に
悔いの残る試合となった。第1セットはアウトサイドヒッター・黒田百花主将(3年)のサーブからスタートしたが、ネットに掛けてしまう痛恨のミスを犯した。サーブ権を渡すと就実の打点の高く、強いスパイクに得点は開く一方。いきなり3連続失点を喫するなどリズムをつかめないまま13-25で最初のセットを落とした。
黒田主将は涙ながらに「一番最初のサーブでミスをしてしまって、それを引きずってしまった。最後まで自信が持てないままスパイクを打ったり、レシーブしたりしたのが一番の反省点です」と唇をかんだ。
強打の連続に「今までやってきたレシーブが出せなかった」
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試合中に修正を図りたかったが、守備の要であるリベロ・西川倫呂(こころ、3年)が「今までやってきたレシーブが出せなかった。迫力もあって、気持ちで負けてしまった」と話すように、経験したことのない強打の連続に面食らった。最後は7連続失点で終戦。力の差をまざまざと見せつけられる結果となってしまった。
渡辺監督「地道な努力は必ず実る」
それでも、この3日間で成長を示すことはできた。この世代について渡辺徹監督(59)は「コツコツと地道な努力を続けられる3年生でした。北海道でも勝つことができなかったけど、必ず努力は実ると信じていました。3つ試合ができたのは、その成果がここで花が開いたと思います」と彼女らが積み上げた3年間の努力を称えた。
黒田主将「相手のことを思い出して」 後輩にリベンジ託す
春高の舞台を踏んだ左利きのアウトサイドヒッター・高橋瞳衣(2年)や、セッター・吉田芽(2年)、180センチ超えの山田帆乃香(2年)、松本夏凛(1年)らを中心とした新チームへと移行する。「下級生にとってはボールの質も違ったと思うし、体力的にきつい部分もあったと思う。(コートが)4面でなかなか声が通らないことだったり、春高を身に染みて分かったと思います」と渡辺監督。立教大に進学する黒田主将も「きょう、いろんなスパイクやすごいプレーを見たと思うので、相手のことを思い出して、リベンジしてほしい」と後輩たちへ夢を託した。この悔しさを糧にして、目標のベスト4進出へ動き出す。