夏季スポーツ
2024/01/07 21:00

女王・下北沢成徳に敗戦も旭川実業エース笠井中心につかみ取った堂々3位【春高バレー女子】

第3セット、旭川実業のエース笠井(右)がスパイクを放つ(撮影・金田翔)

■全日本バレーボール高校選手権 第4日(1月7日、東京体育館)
▽女子準決勝 下北沢成徳(東京)3-0旭川実業

31年ぶり準決 岡本監督「ベストを尽くした。堂々と帰れる結果」

 チーム全員で戦い抜いた3位だ。31年ぶりに準決勝に臨んだ旭川実業は、昨年高校2冠(高校総体、国体)の下北沢成徳にストレート負けを喫した。しかし、第3セットは24-26の接戦を演じるなど、エースの笠井季璃主将(3年)を中心に女王へと立ち向かった。岡本祐子監督(45)も「ベストを尽くした。堂々と帰れる結果かなと思ってます」と選手たちの奮闘に目を細めた。

最後の瞬間はエースがコートに倒れ込んで涙

 最後はエースに託した。セットカウント0-2とされ、第3セットの24-25で迎えた場面。笠井のバックアタックがネットに掛かり、勝敗が決した。ここまでチームを引っ張ってきた大黒柱はコートに倒れ込み、両手で顔を覆った。涙も止まらなかったが、その戦いぶりには会場中から万雷の拍手が送られた。

準決勝で敗れ、涙を流しながら応援席に挨拶するエース笠井(左)ら旭川実業の選手たち

 

自主トレで連係磨いたセッター井関が笠井にトス集中

 点の取り合いとなった第3セット中盤、チームは一丸となった。笠井がチームメートに「自分を信じて持ってきてほしい」と頼むと、セッターの井関芹花(3年)も「季璃に『持っていくよ』って言って、最後はエースに託しました」とトスを上げ続けた。日々の全体練習後、2人の自主練習で磨いたコンビネーションは王者にも通用するものだった。終盤はバックアタックの連発。「持ってきてくれてうれしかった」と、笠井はチームの信頼に応えるためにアタックを打ち抜き続けた。両チーム最多の22得点をマークし、試合後はチームメートに「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えた。

最後まで〝旭実流〟貫く

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