鎌ケ谷で今後の活動へ意気込み

　日本ハムに新しい風が吹く。今季からチームスタッフに採用された佐久間しんじゅさん（２２）は、球団で初の女性通訳だ。９日に千葉・鎌ケ谷の２軍施設を訪れ、今後の活動への意気込みを語った。

　「貴重な機会をいただけたことにすごく感謝していますし、女性の１人目として選んでいただいたからには期待に応えられるように、地道に努力をして積み上げていきたいなと思います。いろいろな壁があると思うんですけど、精いっぱい自分なりに取り組んで、一つずつ学んでいきます」

ピアノの先生がきっかけで英語に興味

　担当は英語。小学６年時に出会ったピアノの先生の影響で勉強に励み始めた。「引っ越し先の新しいピアノの先生が、英語の先生としても活躍されている方だったんです。その方が授業を受けさせてくださった。まだ小学生で全く分からない段階だったんですけど、個人レッスンを『１年間無料で受けていいよ』って言ってくださって、どんどん英語にのめり込んでいきました」。成田国際高校、立教大学では、英語を主に学ぶコースを選択。大学３年時には、カナダ・バンクーバーに約１年、留学した。

現在は立教大４年生で約４０人の留学生をサポート

　現在は大学４年生で、３月に卒業予定。留学から帰国後は同大の国際寮に住み、約４０人いる留学生のサポートを行っている。「病院に行きたいときとか、市役所まで公的手続きに行くときとか、留学生たちが日本で快適に勉強に取り組めるように支援しています」。さらにバドミントンの国際大会で通訳を務めるなど、日常的に英語を使う環境に身を置き、腕を磨いている。

プロ野球の専門用語は友人と楽しく勉強

　スポーツ全般が好きで、プロ野球界で仕事をすることが決まってからは、専門用語の勉強も始めた。「留学生の野球をやっている友人に手伝ってもらいながら、楽しく覚えている段階です」と初々しい笑顔を見せる。

自信を持てたら全力でお立ち台へ

　エスコンフィールド北海道で外国人選手が活躍すれば、一緒にお立ち台に上がる可能性もある。「そうですよね。ちょっとまだ自信を持って『やりたいです』と言うには準備不足だと思っているので、もう少し自信を持ってできるときに、全力で引き受けられたらなと思っています」。まだ誰も歩いたことのない道を、一歩ずつ前に進んでいくつもりだ。