ファイターズ
《ハム番24時》1月12日
エースの決断を心から応援している。自主トレを公開した五十幡に、大リーグ・レイズとマイナー契約を結んだ上沢との思い出を尋ねると「1つ、エピソードがあるんです」。ニッコリ笑って、秘話を明かしてくれた。
中学3年の冬。知人のトレーナーの紹介で上沢と練習を共にする機会に恵まれた。専大松戸高校で初対面を果たし「まずデカかった。そして走る体力。自分も走ることには自信があったけど、本当にすごいなって思いました」と、プロの身体能力を間近で体感し圧倒された。
上沢からは『プロに行きたいんでしょ?』と声をかけられ「プロ野球選手を目指しています」と即答。『この世界で一緒にできたらいいな』と勇気づけられた。人生で初めてもらったサインと、肩を組んで撮った写真は今でも実家で大切に飾られている。
日本ハム入団後に再会した際には「『お~っ、イソ来たか!』みたいな感じで言ってもらって、うれしかった」。チームメートとして共闘した3年間は、生涯忘れることのできない特別な時間となった。
1つだけ心残りがある。2023年7月28日のオリックス戦。先発で白星を挙げた上沢と一緒に、プロ初のお立ち台に上がった五十幡は「(ヒーローインタビューで)実は昔、一緒に練習したことがあるんです。と言えれば良かったのに、緊張しすぎて…」。とっておきの話を披露する機会を逃し、強く後悔しているという。
「一緒に野球ができて、本当に幸せでした。自分も負けない活躍をして、またこの話を上沢さんとできたらうれしいです」。頑張る理由が、また1つ増えた。