4番再奪取を目指す野村佑希 レイズとマイナー契約の上沢から刺激 「ウダウダ言ってられない」
伊江島での自主トレを公開 エース右腕との胸熱エピも披露
日本ハムの野村佑希内野手(23)が14日、沖縄・伊江島で行っている自主トレを公開した。4番返り咲きへ。勝負のシーズンに臨む背番号5が、メジャーリーグ・レイズと契約を結んだ上沢直之投手(29)との胸熱エピソードを明かした。
不本意だった23年シーズン 2軍落ちも経験
沖縄本島からフェリーで30分の離島で、野村が必死にバットを振っている。昨季は開幕4番の座を勝ち取ったが、不振もあり2軍落ちを経験。自己最多の125試合に出場にしたものの、精神的に苦しいシーズンを送った。
口をつぐんだ新庄監督 4番争奪戦はゼロからスタート
新庄監督は今季の4番を「今年は言わない」と春季キャンプで争わせる考え。その言葉を受けて「去年、僕が明言されて失敗しているので、それもあると思うんすけど…。僕の評価は去年よりかは厳しくなると思いますし、1年間チャンスをもらって、あの成績しか残せなかった。もう一度、ゼロからしっかりアピールしないと出られない」と危機感を口にする。
捨てたポジションへのこだわり まずは打撃でアピール
ポジションについても「サードで勝負はしたいですけど、去年あれだけチャンスをもらって、あの数字なので、そういうことを言える立場の選手ではない」とキッパリ。「まずは打ってアピールして、試合に出ることから。打っていればポジションも動かせると思う」。まずは持ち前の打撃で勝負する。
〝2人メシ〟するほどの仲 上沢の渡米に心機一転
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定位置確保へ、決意を新たにする出来事があった。海を渡ることが決まった上沢とは年代、ポジションこそ異なるが、かわいがってもらっていた。「上沢さん、めっちゃ仲良くさせてもらってました。去年も後半はほぼ、上沢さんと僕と2人で飯に行っていました。カウンターで焼き肉を食べましたね」
一気に距離を縮めた23年シーズン 遠征先での会食は恒例
股関節を痛めてリハビリしていたルーキーイヤーの2019年。エース右腕も左膝骨折の大けがで、2軍施設のある鎌ケ谷にいることが多かった。もともと親交があった2人の仲がグッと深まったのは昨シーズン中。右腕が登板した日の夜、「飯に行こうか」と、よく食事に誘ってくれた。
「一昨年にも、むちゃくちゃ誘ってもらったんすけど、僕は(杉谷)拳士さんに誘われていて、めちゃくちゃ断っていた。(引退して)いなくなって、たいがい暇をしてるんで。ウエートとかしていると、まだ飯を食っていないでしょ、みたいに来て、食べてないです、じゃあ行くかみたいな感じです。(上沢には)家族がいるんで、ホームではなく、遠征の時に」。仙台、大阪、福岡と遠征先で一緒に出かけた。
うれしかった一言 「おまえとは波長が合う」
会話の内容はたわいもないこと。「マジでたいした話をしてないっすよ。あんま真剣な話しないっすね。だから、誘われるのかもしれないっすけど。おまえとは波長が合うと言われました」と、うれしそうに明かした。
あらためて芽生えた尊敬の念
レイズとの契約が決まった時には、野村から連絡を入れた。「かっこいいっすよね。いろいろ契約がある中で、自分の夢というか、そういうところをブレずに選択する姿というか。育成に定評のある球団がいいって、夢を追う姿というか、やっぱり人と違うところというか、尊敬できるなと思いました」
憧れの先輩に負けない 「ウダウダ言ってられない」
実は、これから一緒に行く約束をしていたお店があったという。「そこは1人で行ってきますと、LINEを入れました。やっぱり、すごいなと思うんで。ウダウダ言ってられないなって思います。より厳しい環境に行っているんで。追いかけていきたいなというか、そういうところを目指していきたいなと思いました」。おとこ気あふれる先輩のように、逆境に立ち向かう。