コンサドーレ
《こぼれ球》浅野の快走を生み出したもの
コンサ番の記者コラムがスタート!
道新スポーツデジタルでは、北海道コンサドーレ札幌の担当記者が1週間の取材の中で見たこと、聞いたこと、感じたことなどを書き綴る記者コラム「こぼれ球」の連載を開始します。日常の記事の中では書ききれなかった取材秘話や、くすりと笑える小話、ほっこりと心温まる話、ほろりと泣ける逸話など、ひと味違ったコンサドーレの一面をお届けしていきます。
1月11日、宮の沢で若手選手を中心とした合同自主トレが行われた。数日前のドカ雪でピッチは真っ白く分厚い雪に覆われ、屋外でできることといえば1人分の幅が除雪されたピッチ外周を走るのみ。そんな厳しい条件下で、いつも以上に明るく元気にランニングを行っていたのが浅野だった。
昨季は12得点を挙げ、チーム得点王をゲット。札幌加入2年目を迎え、よりチームの中心的存在へとなっていくことへの強い意欲がこの快走を生み出している。若手選手たちを引き連れて先頭を走る浅野の姿を見ながら、そんなことを考えていた。
練習終了後、取材に応じた浅野にランニング時の積極的な姿勢の理由についての質問が飛ぶと、浅野の口からその理由が語られた。「俺、今『はじめの一歩』(※ボクシング漫画)見てるんで頑張れます! めっちゃトレーニングしている漫画見てるんで頑張れます。あと駅伝も見たんでいいイメージを持ってます!」。幕之内一歩(※『はじめの一歩』の主人公)や箱根駅伝を走った大学生ランナーたちから受けた刺激を自身の力に変えて練習に臨んだのか、それともただの照れ隠しのジョークなのか。本当のところは本人のみぞ知るところだが、とりあえず今季もおもしろトークの中心的存在が浅野であることを確認できた1日だった。