池田隆英が今オフ初本格ブルペン 新庄監督の〝回またぎオファー〟に前向きノルマ40球へ
「最初にしては良かった」
タフネス右腕が、調整のペースを一段上げた。日本ハムの池田隆英投手(29)が16日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で、今オフ初の本格的なブルペン投球を行った。10球の立ち投げで試運転を済ませると、捕手を座らせ12球。寒さを吹き飛ばす熱投を披露し、「ちゃんと出力を上げることが大事だった。最初にしては良かったと思います。今のところは、順調に進んでいます」と笑顔を見せた。
仕上げてからキャンプイン
例年よりは約1週間遅い本格投球となったが、計画通りだ。今後は、約2週間後に迫ったキャンプインまでに「ちゃんとした出力で40球投げること」を目安に設定している。「焦ってはいませんが、しっかり仕上げた状態でキャンプを迎えたい」と、開幕を見据えながらも着実に状態を上げていくつもりだ。
指揮官が名指しで話していた記事を読んで
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「40球」には、理由がある。2イニングを投げきるための球数だ。新庄監督が昨年、報道陣に「池田くんが例えば5、6球で(一回を投げ)終わったとしますよ。そしたら、回またぎで行ってもらっても良くないですか? そのまま九回を投げてもらったり」と、名指しで回またぎ起用を示唆した。記事に目を通した右腕は「2イニングを想定した球数が、最低40球。またぎのことを考えると、そうなってくる」と、指揮官からの要望を前向きに受け止め、期待に応える準備を進めている。
オフも良質な睡眠で体調管理を徹底
昨季はキャリアハイの51試合に登板し、チームトップの25ホールドをマークした。新庄監督が「回またぎ」をオファーするほどのタフさの裏にあるのは、徹底した体調管理だ。過去に蓄積されている多くのデータなどを参考に、シーズン中から睡眠を重要視。「最低でも8時間半以上。10時間ぐらいは寝るように。オフも意識しています」。専門家からのアドバイスを受け、ナイターの日も朝9時には起床。日の光を浴びて体内時計を整えるなど、細心の注意を払って良質な睡眠を確保してきた。
実家に帰省時もトレーニングは続行
年末年始は実家のある佐賀で過ごし、英気を養いつつ体のメンテナンスに励んだ。「トレーニングはもちろんやってきましたし、可動域が狭くなったり、柔軟性が落ちていたので、それを戻す作業もしてきました」。この日、池田のブルペン投球を受けた薄保鷹ブルペン捕手は「やばいです。重いです。出力がとんでもない」と絶賛。オフに続けてきた鍛錬の成果は、しっかりとピッチングに表れている。
全てにおいて昨年以上の数字が目標
昨季、ピンチにも動じず、打者を抑えて雄たけびを上げる姿は、何度もファンの心を揺さぶった。「全てにおいて昨年以上の数字」を目標にしつつ、迫力ある投球スタイルは今季も不変だ。「(今年も)もちろん吠えます。しっかり八回のポジションを守りたい。気迫を見せて、(打者を)圧倒できるように頑張ります」。2023年の活躍は、飛躍の序章。進化を続ける背番号52が、今年もチームの勝利をたぐり寄せる。