【一問一答】清宮 悲願の優勝へ「最下位は飽きた」「村上以上に打つ」 7本の〝打撃矯正バット〟も導入
日本ハムの清宮幸太郎内野手(24)が17日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で報道陣に自主トレを公開した。ティー打撃で重さや長さの違う複数のバットを使用し、フォームの悪癖修正に励むなど、精力的に汗を流した。一問一答は以下の通り。
―自主トレの近況は
「やりたいこともすごくできていますし、順調にいっているかなと思います」
―やりたいこととは
「トレーニングだったり、バッティングの内容だったり。やりたい時に、やりたい分だけできているので、すごくいい毎日が送れているかなと思います」
―今年はソフトバンク・柳田との合同トレから独立した
「本当はギータ(柳田)さんのところも行こうとしていたんですけど、ちょっと行けなくて。でも、しっかりこっち(鎌ケ谷)で体を仕上げたいというのはあったので、キャンプに向けて、しっかり追い込むところは追い込めているかなと思います」
―1人でやるメリットは
「良い点は、人に左右されないというか。自分の時間しかないので。自分がやりたい時にやりたい練習をやりたい分だけできる、というのはあります」
―昨年12月には米・シアトルのトレーニング施設「ドライブライン」を訪問した。収穫は
「いろんなデータがあるので。そのデータと自分のデータを比較しながら、良いところ、悪いところを説明してもらって、理解して、自分の悪い癖だったり、こういう打球が行った時はこういうスイングになっているんだなというのが、自分でも分かるようになってきました。自分でいろんな練習をチョイスして、自分に必要な練習を毎日できているかなと思います」
―悪い癖とは
「僕はちょっと、手が早く出ちゃうというか。本当はもっと連動性を高く、下から順番に動いていくのが良いんですけど、どうしてもちょっと先に手が出てしまう癖があるので。そういうのをちょっとずつ直しているところです」
―練習中にバットを使い分けていた
「それぞれのバットに特性というか、特色があって。意図があって使っているので。こういう練習をしたい時はこのバットを使うと」
―各バットの違いは
「長いの短いのがあったり、細いのがあったり、むちゃくちゃ重いのがあったり、ちょっと重いのがあったり、手元に重心があったり、軽いのがあったりですね」
―導入したきっかけは
「ドライブラインです。ドライブラインのバットを使ってやっています。僕は去年からやっているんですけど、向こうに行っていなくて、ちょっと自分でも意図が分かっていなかったので、あまりちゃんとできていなかったんですけど、今回はそういうのもちゃんと確かめたくて、自分で理解してやりたくて米国に行ったんです。行って、そういうところもたくさん聞けましたし、ちゃんと自分で理解してそういうのも使えているので、すごい良い感じです」
―いろいろな種類のバットを使う目的は
「それぞれのバットで、例えば短いバットだったら、短い分、体をもっと回して、体を送り届けないと(ボールに)バットが届かない。だから、体がもっと回るようになるとか。あと、重いバットは、ちょっとバットが遅れて、体がムチみたいに使える感覚を養える。バットの力を利用して、やりたい動きを出すというような意図がありますね。より、目指したいスイングの形に近づける」
―米国で理解を深めたことで、以前までとどう変化したか
「(以前は)理解できてなかったから、(数種類のバットを使った練習を)やっていなかったです」
―今は変化を感じるか
「感じますね、やっぱり。スムーズにバットが出てくるというか。詰まったなと思っても、意外とちゃんと芯に当たっていたとか、というところがありますかね。例えば、僕は手が先に出てきちゃうので、重いバットを使うと、手だけで振ったら振れないんで、体を使って振ることになる。(バットに)重さがある分、(手が)遅れて出てくるみたいな。そういう良い動きへのアシストという感じですかね」
―きょうは5種類あった。ケースにはまだあるか
「そうですね。全部で7本ぐらいあります」
―今後は、どこを強化していきたいか
「もちろん、バッティングの動きの改善と、あとはもうちょっと瞬発力が上がればいいなと思います」
―きょうの練習のダッシュもその一環か
「いや、なんか河野に誘われました。きつかったです。まあ、僕も走るつもりだったんで全然、良かったですけど」
―新庄監督が今季の戦力に手応えがあると話していた。選手目線ではどうか
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「でも、やっぱり僕とジェイ(野村)とマンチュウ(万波)が打たないと、始まらないかなと思います。やっぱり僕らが打って、みんなを助ける。それだけかなと」
―外国人を補強しても、3人が自覚を持って打つ
「もちろんです。それを皆さんも期待していると思いますし。やっている僕たちも、もちろん外国人のみんなも打って、僕らも打ったら最高なんで。人のことはどうもできないので、やっぱり自分たちがしっかり、まずはやるってところですかね」
―去年より手応えがある
「ありますね。みんなは分からないですけど、僕はあります」
―去年は、けががなければ、もう少しできたと感じるか
「けがもありましたけど、普通にもっとできたなという感じですね。シンプルに。けがとかじゃないかな」
―三塁守備は、最初に比べて自信が出てきているか
「そうですね。自分でもそれは、最初に入ってきたころの守備の映像とか見て、ひどいなと思いますけど。でも全然、練習は必要なんで、しっかりやるしかないです」
―三塁を守りたい思いは
「僕は結構どこでもいいというスタンスなので。でも去年サードで結構、出させてもらって、すごいやりがいがありましたし、楽しさもすごく味わえた。今の時点ではサードをやるつもりで、もちろんやっています。何かちらっと記事で、野村が開幕サード(狙う)と見たんですけど、僕は(一塁でも)どっちでもいいので。どっちでもいけるようにという感じですね」
―記事を見て、メラメラするというよりは冷静に受け止めた
「まあどっちでもいいかなというか。チーム事情で変わることはあるかもしれないですけど、やっぱり実力で、守備の問題で変えられるとなると、それは悔しいので、それはないように。いろんな事情でファーストにいくなら話は別ですけど、ちゃんと実力では負けないようにしたいです」
―昨季の成績を振り返って
「ちょっと物足りないですし、後半もだいぶ失速してしまったので。でも自分の中ではすごく、もっとこうしておけばというのがたくさん、シーズン終わってからあったので、その経験を今年に生かせればなと思います」
―今季の目標は
「やっぱり、優勝なんで。外国人もたくさん来ますし、みんなも今、絶賛成長中だと思うので、僕も乗り遅れないように。乗り遅れないようにというか、自分が引っ張れるようにしたいなと思います」
―万波は40本と
「あいつが40本と言ったら、僕は41本なので。みんなでたくさん打てれば優勝も近づくと思うので、みんなで打ちまくって北海道を盛り上げたいです」
―同学年のヤクルト・村上も、きょう自主トレを公開している。どういう存在か
「もうやっぱり、日本を代表するバッターですし、同い年なので、そういう意味ではすごい意識するところもあります。僕が打っても、彼はその日にもっと打っていたりする。まだまだだぞ、みたいな。もっと上はあるぞ、みたいな。常に高みを見せてもらえている感じはする。そういう意味ではすごい刺激になっています」
―同じ三塁手。抜いていく意識は
「もちろん。もちろんです。もちろん三冠王を取っていて、すごいですけど、高い壁ではありますけど、同じプロ野球にいる以上は負けていられないので、今年は村上以上に打つつもりで、もちろんやっています。本当に今年、僕のホームラン数が増えたら、また世界もガラッと変わると思うので。その壁の高さは、まだ18本しか打ったことないので分からないですけど、本当に40本打つと思ってやっているので、まずはそこをしっかり目指していきたいです」
―今季は選手会の役員になる
「立場が人を変えるということで。見られる立場にもなると思っていますし、いつまでも先輩たちに、おんぶに抱っこじゃダメだと思うので、選手会がどうとかじゃなくて、しっかりチームを引っ張れる存在になりたいです」
―選手会の話はいつ言われたか
「(秋季)キャンプぐらいですかね。あまり覚えていないですけど。いつだっけな。全然、覚えてないですけど」
―快諾したか
「快諾…なんかもう入ったって感じです。(強制的?)いや、僕も全然いいですよって感じでしたけど、あんまり覚えていないです」
―役職ついて、チームを引っ張る気持ちは
「思いますね。やっぱり、みんな勝ちたい気持ちは一緒だと思いますし、やっぱりもうね。最下位も飽きたし、9、10月にヒリヒリ、ハラハラするシーズンを過ごしたいですし、やっぱりそれでこそプロ野球選手だと思うので、それしかないです」
―今後は後輩への声かけも増やすか
「うーん。一応、高校の時はキャプテンをやっていましたけど、あんまり僕は感情的にはなりたくない人なんで。何かあったら、ちゃんと(相手が)理解できるように説明できればなと思います。そんな場面があるかは分からないですけど。(優しく諭す?)優しくというか、その人それぞれにあるじゃないですか。こう言った方がいい人とか、そうじゃない人とか」
―理想のリーダー像は
「自分で言うのもなんですけど、高校の時は頑張っていました。キャプテン。かなり」
―周囲を気にかけていた
「必ず、練習前にみんなで集まって、まずは監督が話して、次に僕が話をするんです。そこで何を言うかを、すっごい考えていました。寝る前にも、めっちゃ考えていました。あいつに、これをどうやって言おうかとか、めっちゃ考えていた。(プロでは)立場とか成績とか、いろいろありますけど、そういう機会があれば、引っ張っていけるような選手になれればなと思います」