札幌のルーキーMF田中克幸が紅白戦で初ゴールゲット! 目標は小野伸二「素晴らしいプレーヤーになりたい」
【コンサドーレ沖縄キャンプ】
■1月17日、金武町陸上競技場
北海道コンサドーレ札幌は17日、2部練習を実施。午前はパス練習やランニングとジョグ、アジリティーを組み込んだサーキットトレーニングなどを、午後は攻撃練習や11対11などを行った。明治大から加入したルーキーMF田中克幸(21)は、世代別代表の経験もある高い技術を持つレフティー。昨年限りで現役引退した小野伸二O.N.O(44)の系譜を継ぎ、新たな札幌の〝ファンタジスタ〟となる。
「スピードでちょっと遅れた、早く慣れていけたら」
プロ生活2日目の練習に臨んだ田中克は、札幌のチーム練習について「レベルの高い選手ばかりの中で判断のスピード感や強度が上がっているので、早く慣れないといけないなと感じています」と、プロのレベルを口にする。「技術では通用する部分もあったので、そういったところではやれるなと思うんですけど、スピードではちょっと遅れたりする部分もあるので、早く慣れていけたらなと思います」と、対応すべく奮闘を続けている。
11対11で主力組、初ゴールもゲット
この日の午後に行われた11対11では主力組に入り、大学時代からの主戦場で札幌でもターゲットとしているポジションのボランチでプレー。序盤こそ「慣れていない分、動きすぎていたり、入ってくるタイミングを取れなかったりという部分があった」と語るように、札幌のサッカースタイルにとまどいを見せていたが、「駒井さんだったり荒野さんがやりやすいように声をかけてくれて。それでやるべきことが自分の中で理解できて動きに変えられたので、スムーズなプレーにつながったのかなと思います」と、周囲の助言を受けてプレーぶりが一変。前線にも積極的に顔を出せるようになり、遂にはゴールまで決めてみせた。
「紅白戦ですけど、自信につながる」
「紅白戦ですけど、自分にとっても結果が出たのは自信につながるので良かったです」。練習終了後のストレッチの際にはミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)から「もっとガツガツ行っていいよというニュアンス」の声をかけられ、「攻撃のところはたぶん評価してくださっていると思うので、もっと自信を持ってやれたらなと思います」と、明日以降の練習に繋げていくつもりだ。
「小野伸二選手のようなファンタジスタになっていきたい」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
今月12日に行われた明治大サッカー部の合同Jクラブ内定記者会見で、今後の目標について「小野伸二選手のような日本を代表するファンタジスタとして、世界に名を轟かせる存在になっていきたい」と力強く宣言。自身のプレースタイルを「パスセンスだったり、攻撃の部分で人と違うような発想、アイディアも自分の中にはあると思う」と評し、「そういった部分を生かして、小野選手のような素晴らしいプレーヤーになりたいです」。〝天才ロス〟となっている札幌で、その後継者と呼ばれる活躍を見せられれば、チームそして田中克自身もさらなる飛躍を遂げることができるはず。
「これまではチームの中でいじられ役」
趣味は服を見に行くことや温泉。同様にファッションが好きなDF馬場晴也(22)とは、明治大の同級生だったU-22日本代表FW佐藤恵允(22)を通じて知り合い、よく話をする仲だそう。自身のキャラクターについて「結構明るめで、みんなにいじられたりとか、自分もいじったりするような感じで。明治の時もそうでしたが、これまではチームの中でいじられ役みたいな感じでした」と口にする。さすがに合流してからまだ日が浅いこともあって、まだチーム内ではそういった一面を出し切れていないが「これからキャンプを通じてそういう面を出せたら。いい意味でいいキャラクターになれたらなって思います」。
インカレ決勝でゴール、大学日本一に
昨年5月に加入が内定。札幌サイドは特別指定選手として昨季からプレーさせたい意向があったが、大学の方針もあって大学でのプレーに専念。その甲斐もあって12月に行われた全日本大学選手権では日本一の座を勝ち取った。「インカレで優勝して(決勝戦で)点を決めて、自信を持ってここに挑めたので、そういった部分は結構大きいと思います」。
「早くJ1の舞台でピッチに立ちたい」
今季の目標を「早くJ1の舞台でピッチに立って、試合に出続けられるように1年目からしっかりやっていきたいです」と語る。頂点の景色を知る若きレフティーが、さらなる高みを目指して札幌で躍動する。
■プロフィール 田中 克幸(たなか・かつゆき) 2002年3月15日生まれ、岡山県出身。FC Viparte、帝京長岡高、明治大を経て、24年札幌に加入。帝京長岡高3年時の高校サッカー選手権で同校初の全国4強入りに貢献し優秀選手に選出された。明治大4年時の全日本大学サッカー選手権で優勝を経験。U-17とU-18日本代表、U-20日本代表候補。175センチ、70キロ。ポジションはMF。利き足は左。