■Ｖリーグ男子２部　北海道イエロースターズ３―２大分三好ヴァイセアドラー（１月２１日、北ガスアリーナ札幌４６）

両チーム最多の２７得点を記録

　北海道イエロースターズが、大分三好ヴァイセアドラー相手に連日のフルセット勝利を収めた。昨季まで大分三好に所属していたアウトサイドヒッター（ＯＨ）の山田滉太（２６）が、サービスエース６本を含む両チーム最多の２７得点を記録。古巣相手に強烈な〝恩返し〟を果たした。２０２４年初のホームゲーム２連戦で連勝を飾り、９勝３敗で首位を堅持。２月３日の２位・富士通戦に弾みを付けた。

サーブ効果率２７．４

　スタートから全開だった。山田は第１セットからサービスエースを３本奪うと、その後も力強いサーブを打ち込んでいった。サービスエースは計６本。サーブ効果率は２７．４と高い数字をマークし、相手の守備網を容赦なく切り裂いた。ブロックポイントでも３得点、サーブレシーブではチームトップの７５％を記録するなど、攻守万能型アタッカーとしての実力を遺憾なく発揮した。

２カ月半ぶりホーム連勝

　開幕２連戦以来となる２カ月半ぶりのホームゲームで連勝を飾り「２連勝できたことは大きい」と安堵の表情を見せた。しかし、２セットを先取しながら、２日連続でフルセットにもつれこみ「足りないところも浮き彫りになった。ムードが下がったときに自分がどういうプレーをすれば盛り上がるかを考えていかないといけない」と課題を挙げた。

ジャンプサーブが武器

　高い跳躍から繰り出される強烈なジャンプサーブは山田の大きな武器だ。「いつもと打つ場所を変えたことがハマった」と振り返る。サーブの鍵は「トスでほぼ決まる」と話す。「トスをミスしたときは（サーブが）バラバラになってしまうことが多いので、トスが大事かなと思います」と安定したサーブトスが、効果的なサーブを生み出している。

古巣との対戦「不思議な感じだった」

　そして、この２連戦は古巣との対戦だった。かつてのチームメートと相対することに「不思議な感じだった」と笑みを浮かべたが、試合に入ると雑念はなかった。「やり始めてしまえば、やりにくさは全然ない。自分ができることをやろうかなと考えていた」と目の前のプレーに集中し、見事に躍動した。

チームは９勝３敗で首位キープ

　開幕から２カ月半ほど経過した。チームは１２試合を戦い、９勝３敗（勝率０．７５）で首位に付けている。「いいところも悪いところも出た。悪かったところをどう詰めるかってのは、一つの楽しさでもあるし、ここからチームが強くなるために必要なこと。今後にどう生かしていくかも僕ら次第。チーム全員でもっといいものを作って、リーグ優勝できたら」。新戦力ながら、すでに欠かせない選手となっている山田が、悲願のＶ２優勝へ導いていく。