【一問一答】鍵谷陽平 「パワー+技」の新フォームに着手 旧知の仲間やスタッフにも再会
日本ハムと育成契約を結んだ鍵谷陽平投手(33)が23日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で報道陣の取材に応じ、5年ぶり復帰となる古巣の印象や、春季キャンプに向けた意気込みを口にした。経験値を高め、戻ってきた道産子右腕は早期の支配下登録に照準を合わせながらも、冷静に丁寧に調整を進めている。一問一答は以下の通り。
―鎌ケ谷の施設は懐かしいか
「懐かしいっすね。古くなりましたけどね。たぶん、12球団の中でも古い方ですかね。僕が入ったときは新しい方でしたけどね」
―年始の自主トレは那覇で
「セルラー(スタジアム)でやっていました。2週間くらいですかね」
―大学の先輩に当たる沢村と一緒だった。いろんな話ができたか
「そうですね。ずっとシーズン中もご飯に行ったりしているので」
―今年の自主トレのテーマをあらためて
「まず一番はケガをしない。オフにケガをしてもったいないシーズンを過ごしたこともあったので、ケガしない体をもう一回しっかりと(つくる)。トレーニングもそうですし、ランニングもそう。あとは年齢も重ねてきて、体も硬くなったりしているので、軟らかく使うところは軟らかく使って、硬く使うところは硬く使って、という感じです」
―きのう22日にブルペン入りした
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「沖縄でも入っていたので、1月は4回目とか。12月も入っていたので、それを考えるとオフに入って6、7回目ですね」
―先乗りする沖縄でもブルペンに入るか
「入ります。体の状態を見てから、傾斜を使ってしっかりと投げたいなと思いますね」
―投球練習で、右足を引く動作を入れていた
「そうですね。今、試してやっている感じです」
―意図、狙いは
「今まではあまり助走をつけない動きだったんですけど、年々体も変わってきている。ちょっとこう、助走をつけるじゃないですけど、イメージ的にはそんな感じで勢いをつけるというか。今は、どういう球が行くか、コントロールは安定しているか、チェックしながら、やっている、という感じですね」
―真っすぐの強さを求めているのか
「そうですね。真っすぐもそうですし、助走をつければ、余力(を残して投げられる)というか。MAXで投げなくてもしっかりボールがいくようになれば、シーズンを戦っていく中でも体の負担だったり、ちょっとずつ変化があるかなと思って、ちょっとやってみようかな、という感じです」
―やってみて手応えは
「今のところ悪くはないかなと思います。今度、バッターに立ってもらって。勢いをつける、助走をつけるとスピードもつくので、腕が遅れてきたり、逆に力みだったり、そういうのも出るかなと思う。投げ急いでしまって体が開いていたり、ということも考えられるので、そういったところをどこまで調整できるか、という部分をチェックしながら」
―勢いつけるフォームは誰かにアドバイスを受けたのか
「自分の感覚ですかね。感覚の中でこの2年間、出力という部分でちょっと安定しなかったので。基本的にはランナーがいない場面だったら、助走とかはないんですけど、一つのアクセントというか、引き出しとして、こういうことができると、プラスになるかなと。後ろに引いて勢いつけていく分、体がずっと動いているので横の動きのスピードや力強さというのは多少、出ると思う」
―キャンプ中の実戦にどう備えるか
「早い段階では投げると思うので。しっかりと投げられる状態でキャンプに入りたいなとは思います。もちろん100パーセントで調整していかないといけないんですけど、そこに100パーセントで合わせてしまうとシーズンに入ってきつくなったりもする。むしろ100パーセントで合わせないと、キャンプ最初の実戦でバッターを抑えられないようならきつい部分もあるので、いいバランスで入れたらなと思います」
―オフのブルペンの回数は例年より多いか
「去年は全然入ったりしていないので。キャンプで慣らして、という感じだったので。今年はシーズンも早く終わりましたし、球団行事とかもなかったので、その分、例年よりは早くなりました」
―いい状態でキャンプに向かえるように
「年齢も重ねてきましたし、あまりガッと休んでまた一からつくるとなると、立ち上げるのに時間がかかる。ケガがないというか、痛いところがないオフシーズンは久しぶり。毎年、どこかの治療からオフシーズンはスタートしていた。そういった面でも、より技術的なところや身体的なところにも時間を充てられたかなと思います」
―去年も負傷した箇所が
「まあまあ、もう、痛くないところがないぐらい。やっぱりこれだけやっていると多少、みんなどっかある。不安をなくすところからスタートなので、僕は。それが今年はない。チームも変わってこういう立場で気合も入りますし、張り切りすぎてまたケガしちゃうと終わっちゃうので。そのへんは自制しながら。周りもいろいろ応援してくださったり、早い段階からアピールしないと、という部分があると思うんですけど、本当にケガだけはしないように、気を付けて」
―セ・リーグでプレーしてパとの違いは。幅は広がったか
「投球スタイルが変わったかと。昔、ファイターズの時はほぼ真っすぐを投げていた。真っすぐを投げていて、ちょっとスライダーを投げたり、落ちる系の球を投げたりしていたんですけど、ジャイアンツに行ってからより細かく、スピードを求められる場面ではもちろん出しにいって、スピードがいらない場面はちょっと気を付けて投げたり。気を使いながら、多少動かしたり。ただ落ちるフォークじゃなく、ツーシームに近い感じや、バッターのタイミングをずらす感じというか。腕を下げたり、いろいろ細かく(実践していた)。そういう引き出しはできたかなと思います」
―ピッチングが大人に
「球場も札幌ドームに比べて狭かったですし、バッターの感じもちょっと違ったりするので。よりインコースを使って。真っすぐでバンバンいって力勝負でいこう、という感じだったんですけど、今はよりインコースも使いながら。そこが今までと違うかなと思います」
―復帰が決まってから、親交のある選手と話すことは
「断トツで、(中島)タクと一緒にいる時間が長かったですね。話をしたり。12月の終わりも一緒にいたり。ミヤ(宮西)さんにも会いましたし」
―歓迎されて
「今のところ嫌がられてはいないかなと(笑)」
―札幌にも滞在
「用事で何日間か行ったり。エスコンに行って、ファイターズのスタッフの方、会社の方と久しぶりに会って。みんな歓迎してくれていたと思う。久しぶりに会う人ばかりだったので、うれしかったです。覚えていてくれて」
―七飯町の実家にも
「七飯には、シーズンが終わってすぐに行きました。なかなか雪が降ってしまうと帰りづらいので」
―キャンプは国頭スタート。新鮮か
「そんなことはないです。国頭はよく行っていました(笑)。プロ1年目も国頭ですし、秋のキャンプにも参加していたので」