伊藤大海の弟・駿航が駒大苫小牧高に合格 投手に挑戦して兄に続く〝大航海〟だ
今春から野球部に入部予定
日本ハムに所属する伊藤大海投手(26)の弟で、函館東リトルシニアに所属する中学3年の駿航(とわ、14)が24日、駒大苫小牧高校に合格した。今春から夏の甲子園連覇の経験がある名門野球部に入部予定。同校のエースを務め、プロ入りを果たした偉大な兄の背中を追う。
幼稚園児のころにキッズユニ着て応援
駿航にとって、12歳上の兄がプレーしていた「駒大苫小牧」は憧れだった。兄が在籍した当時は幼稚園児。左胸に「駒澤」と書かれた手作りのキッズユニホームに身を包み、スタンドで声援を送っていた。
兄の系譜だどる
兄の影響で小1から野球を始め、同じ球歴をたどってきた。鹿部クラップーズを経て、現在は函館東リトルシニアに所属。中学卒業後の進路は、一択だった。
「自分で甲子園の切符を手にしたい」
迷うことなく同校を受験し、合格を決めた。「いまは外野ですけど、ピッチャーをやりたいです。(2014年)兄やんのセンバツの時は(鹿部で)留守番だったので、自分で甲子園の切符を手にしたいです」。高校では兄を追って投手に挑戦し、10年前に行けなかった聖地を目指す。
兄も驚く急成長
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兄と同じ右投げ左打ち。172センチ、66キロとまだ細身だが、伸びしろが大きい。中学3年間で身長は約20センチ伸びた。普段は午後9時半には布団に入り、「寝る子は育つ」を体現。技術面でも、いつも辛口の兄が認めるほど急成長を遂げている。
伊藤大海が鹿部に帰省した際には、自宅前でキャッチボールするのが恒例。このオフも行い、「普通に手が痛くなってビックリしました。中3の時の僕よりも球が速いかもしれない」と驚かせた。
重圧、葛藤も今はなし
プロの世界で活躍する兄は、誇りで自慢の存在だという。以前は「伊藤大海の弟」として見られることにプレッシャーを感じ、葛藤を抱えていた。「中1くらいまではありましたけど、今はないです」と言い切る。
直接褒めてくれることはない兄だが、母・正美さんを通して、いつも様子を気に掛けてくれる。サプライズでお小遣いをくれたり、硬式用グラブを購入するための資金援助もしてくれた。
「兄の後を追いたい」
このオフは、兄がプレーするエスコンフィールド北海道を見学。「駒苫からファイターズまで、兄の後を追いたいと思いました。超えることが目標です」と決意を新たにした。兄・大海と同じ舞台に立つことを夢見て、駿航の〝大航海〟が始まる。