上原健太が目指す〝脱バキバキ〟の体づくり 「筋量だけあっても維持するのが大変なんです」
先乗り合同自主トレに参加 ブルペンで63球の熱投
日本ハムの上原健太投手(29)が26日、1軍キャンプ地の沖縄・名護で行われている先乗り合同自主トレに参加し、ブルペンで63球を投げ込んだ。昨季キャリア最多に並ぶ4勝を挙げた大型左腕は、開幕ローテーション入りを目指し、一切の妥協なくトレーニングを継続中。シーズンを通したハイパフォーマンスを求めて、常識にとらわれない体づくりに励んでいる。
自身も驚く仕上がり具合 実戦初登板に照準
ダイナミックなフォームから、威力あるボールが繰り出される。上原の投球練習は迫力にあふれている。1月上旬から2日に1度のペースでブルペン入りしている左腕は、すでに仕上がり十分だ。
「段階を踏むことなく、初っぱなから、まとまっていたので逆に怖いです。(キャンプの実戦予定は)第2クールだと思うので、そこで今のコントロールをしっかり出したい」と気合をみなぎらせた。
インフルエンザで体重減 ウエート効果で再び増量
昨年12月にはインフルエンザを患った。一時は体重が90キロ前後まで落ち込んだが、持ち直した。「(オフに)95キロぐらいまで行ったのに、また仕切り直しになりました。シーズン中は91キロくらいだったけど、今は94キロくらいです。ウエートをずっと続けているので、そのおかげかな」と予期せぬアクシデントを乗り越え、リカバリーに成功した。
目指すは体脂肪率アップ!
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
筋肉質で均整の取れた体つきは、西洋の彫刻を連想させる。鍛え抜いて手に入れた体だが、目指すのは〝脱バキバキ〟のボディーだ。
「今は体脂肪率が11、2%ぐらいだけど、むしろ15%まで上げたい。筋肉ばかりだと、エネルギーを使う時に筋肉から削り取る。脂肪からエネルギーを供給できるイメージがいい。筋量だけあっても維持するのが大変なんです。体脂肪が少ないと、ハイオクでリッター3キロの燃費が悪い車みたいな感じになる」
すべてはシーズン完走のため 「投球に生きることを考えています」
多くのアスリートが体脂肪を削り、筋肉量アップを目指す中で、上原は逆転の発想で体づくりに励んでいる。「僕は体脂肪より筋肉量が圧倒的に多い。みんな体脂肪率を落とそうとする食生活をするけど、どっちも上げたい。何をするにしても、投球に生きることを考えています」。タフなシーズンを乗り切るため、独自の道を歩んでいる。
激戦必至の先発ローテ争い キャンプで猛アピールだ
今オフの大型補強で、チームには山崎やバーヘイゲンら実績ある投手が加わった。先発ローテの枠が残りわずかであることを、誰よりも自覚している。
「同じ実力、同じインパクト、同じアピールだと間違いなく若手が使われる。若いやつを使いたいけど、ちょっと外せない。これなら計算が立つと思ってもらえるようにキャンプを過ごしたい」。日本人離れした巨体を武器に、打者を圧倒するピッチングを披露してみせる。