伊藤大海が野球振興へ熱き思い「僕も盛田さんにきっかけをもらった」未経験者の体験会実施
アクセサリー契約の「taitai」主催
日本ハムの伊藤大海投手(26)が27日、アクセサリーの契約を結ぶ「taitai」が主催する野球教室に参加した。二部制で行われ、午前中は野球未経験の子供たちを対象とした体験会を実施。イベント開催に至った経緯には、野球人口の増加を願う道産子右腕の熱き思いがあった。
本人たっての希望
キャンプインが目前に迫ったこの日、埼玉県内にある小学校に背番号17はいた。グラウンドに集まったのは、野球未経験の児童とその保護者。伊藤たっての希望もあり、野球体験会が開かれた。
参加者全員とキャッチボール
ウオーミングアップを兼ねた鬼ごっこで準備運動が完了。伊藤によるボールの投げ方講座が行われ、参加者全員とのキャッチボールがスタートした。終始笑顔で、30分ほど白球を投げ合う。ふれあいタイムでは、レア物グッズをかけたじゃんけん大会で盛り上がった。「せっかくやるなら全員と何か1球でも触れ合いたいなと思ってああいう形を取らせてもらました。僕も楽しくできたので良かったです」と微笑んだ。
野球をやりたいと思ってくれてうれしい
プロとの触れ合いを通して、すっかり野球に魅了されたある少年は「バットを買ってほしい」と保護者にお願いをしていた。そのことを伝え聞いた伊藤は「実際、直接会って一緒に野球をして、そう思ってくれた子がいることがうれしいですし、やって良かったなと思います」と喜びを噛み締めた。
午後の部は軟式少年野球チームに
午後は場所を移して、軟式少年野球チーム「西浦和イーグレット」の練習グラウンドへ。芝生に座りながら、選手たちと一緒に昼食を取った。生姜焼き弁当を食べながら「ああいう時間でも質問してくれたりして、すごくいい時間でしたね」と楽しいひとときを過ごした。
追いロジンも披露
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腹ごしらえし、子供たちとの対決では得意のバッティングで〝豪打〟さく裂。「ロジン付けてください!」とあおられ、代名詞の〝追いロジン〟を披露するシーンもあった。
投げる前の準備の大切さ
長く野球を楽しむため、どうしても伝えたいことがあった。投げる前の準備の大切さだ。伊藤自身も、大学時代から「体格にも恵まれている方ではない」と重きを置いてきた。日頃から取り入れているウオーミングアップ方法をレクチャーした。
1球のためにプロがしていること
「けがをしないで、楽しんでほしいのが一番。だいぶ短くしてやりましたけど、1球投げるためにこれだけの準備をするんだよと。簡単にアップして、簡単に投げるのではなくて、プロ野球選手が毎日こういうことをしていますというのを少しでも分かってもらいたいと思いました」
故・盛田さんの野球教室がプロを志したきっかけ
今後も野球教室、体験会などのイベントを続けていく意向。このような取り組みに、力を入れるのには訳がある。小3時に同じ鹿部町出身で大洋(現DeNA)などで活躍した故・盛田幸妃さんが開いた野球教室で指導を受けたことが、プロ野球選手を志すきっかけの一つとなった。
「僕も何かきっかけを」
「まだ、小さい取り組みではありますけど、こういうところで一人、二人でも出てくれたら野球人口も増えてくると思う。僕も盛田さんにきっかけをもらったように、僕も何かきっかけを持ってもらえるような取り組みができたらいいです」
今季は初の開幕投手
プロ4年目の今季は、初の開幕投手を務めることが決まっている。キャンプ地の沖縄・名護入りを前に、子供たちとの交流でリフレッシュ。野球振興に懸ける思いを新たにした。