吉田輝星とのトレードで加入した黒木優太 キャンプイン心待ちも〝課題〟あり「まだ無理です(笑)」
鎌ケ谷で初ブルペン 熱投30球
日本ハムに新加入した黒木優太投手(29)が27日、初めて鎌ケ谷のブルペンに入った。捕手を座らせ、時折「うりゃ」と声を上げながら、30球を熱投した。昨年11月に吉田輝星投手(23)とのトレードでオリックスから移籍。「やっぱり環境も違いますし、知っている人もそんなにいない。周りに気を遣いながら、人の顔と名前を早く一致させて、ちょっとずつ溶け込んでいけるように。ルーキーのときみたいな感じですね」と、フレッシュな気持ちで自主トレに励んでいる。
例年よりハイペースで調整
新天地で暴れる準備は順調だ。例年、キャンプ前のブルペン入りは1、2回だが、今年はすでに「4、5回目」と、ハイペースで調整を進めてきた。日本ハムでの初実戦はキャンプ2クール目以降の予定。「1クール目に行けと言われてもいいぐらい仕上げている。キャンプでもうちょっと詰めるところを詰めて、3月の実戦でどれだけ結果を残せるか」と、勝負どころを見定めている。
オリックスの合同送別会でも
直近の〝課題〟は、友達づくり。球団施設での練習機会はまだ数えるほどで、交流を深められた選手は「いるわけないじゃないですかー」と苦笑いだった。黒木とドジャース移籍が決まった山本由伸、巨人にトレード移籍した近藤大亮の合同送別会が25日に大阪で開かれた際には、大勢集まったオリックスの元チームメートたちからも「友達できるといいね」と、冗談交じりに心配されたという。
由伸の気配り術がお手本
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手本にするのは、同期入団でもある山本由伸の気配り術。「彼はご飯に行っても、いろいろな人に気を遣えるし、食事にも気を遣えるし、いろいろなところで心配りができる。そういうところは(年は)後輩ですけど、見習っていかなきゃいけないですし、すごいなって思っています」と4歳年下の右腕を参考に、新チームに馴染んでいくつもりだ。
自虐ネタでひと笑い
日本ハムには若手が多い。先輩としてどう振る舞うべきか、考えを巡らせた―。「例えば、新しく加入してきた選手が一人で寂しくしていたら声掛けたり、キャッチボール相手がいなさそうに探していたら、キャッチボールしてあげるとか、寄り添ってあげる、とかですかね。あ、僕のことじゃないですよ(笑)」。この日、鎌ケ谷で一人の時間が長かった自身を自虐的に振り返って笑いを誘い、まずは報道陣のハートをキャッチした。
積極性は沖縄・名護キャンプから
受け身ではなく、積極的に若手と交流を図りに行く。「やっぱり僕から話し掛けないといけないですよね。下(後輩)からだと気を遣うと思うので」と意欲を示しつつ、「けど、まだ無理です(笑)。キャンプに行って、みんながいないと。オリックスだったら基本、舞洲で(オフの自主トレを)やっていますけど、こっちは北海道でやる人もいるし、こっち(鎌ケ谷)にもいるし、(先乗りで)沖縄にいる人もいる。早くみんなに会いたいです」と、2月1日のキャンプインを待ち望んだ。
趣味の釣りなど、新たなチームメートたちと仲良くなる方法はいくつかある。それでも、グラウンドでボールを投げることが、一番の自己紹介だ。「(沖縄で)誰でもいいので、キャッチボールをしてもらえたらありがたいです」。地道に誠実に、友だちの輪を広げていく。