加藤貴之 今季も「ビタビタ!」〝制球王〟が着々とフォーム固め
先乗り自主トレで2度目のブルペン投球
日本ハムの加藤貴之投手(31)が29日、1軍キャンプ地の沖縄・名護で行われている先乗り合同自主トレに参加し、同期間中2度目のブルペン投球を行った。今季も先発ローテーションの軸として期待される左腕は、着実に投げ込みを重ねて、フォーム固めを進めている。
調整は順調そのもの 投球後に伏見を相手に〝おかわり〟も
暖かな日差しが降り注ぐ南国の空の下で、気持ち良さそうに腕を振り続けた。梶原ブルペン捕手を座らせて77球を投じると、投げ終わり直後に伏見を発見。〝おかわり〟で約10球を追加し、正妻候補と球筋を確認した。
「徐々に良くなっています。本当はもうちょい投げたいですけど、まだ自主トレなので。キャンプインしたら、もっともっと投げたいなと思います」と、はやる気持ちを抑えて調整を続けている。
今季もキャンプイン初日のルーティン実行へ
昨年の春季キャンプでは初日からブルペン入りし、138球の熱投を披露した。2月1日に100球以上の投げ込みを行うことをルーティンとしており「今年も初日から、いきたいと思っています。実戦に合わせるよりも、投げられる時に投げる。まずは投げて(フォームを)覚えようかなと。社会人の時からそうだったので投げないと気持ち悪くて」と力強く見通しを語った。
これぞ左腕エースの真骨頂! 冴えた制球力
左腕エースの集中力と制球力は驚異的だ。この日も1回目の投球練習の最終盤に「最後は3球、ビタビタで!」と宣言。梶原ブルペン捕手が構えるミットに、3球連続で寸分の狂いなく白球を投げ込んだ。
「気持ち良く終わりたいので、そう言ってみただけです。もう1球って何か、嫌じゃないですか。1球に懸ける思いじゃないですけど、そういうのを持てればいいなと思います」
チームの浮沈を左右する存在 9年目シーズンも先発の核
2022年には規定投球回に到達しながら、11与四球と72年ぶりにシーズン最少与四球数を更新。正確無比なコントロールは今季も健在だ。
今オフは上沢のレイズ移籍が決まり、加藤貴に寄せられる期待が、より高まる。チームへの残留を決めたおとこ気あふれる〝制球王〟が、先発投手陣の核を担う。