伊藤大海 上沢の〝置き土産〟ツーシームに好感触「どういう打者であれ使えるボールになる」
先乗り合同自主トレでブルペン入り
日本ハムの伊藤大海投手(26)が30日、1軍キャンプ地の沖縄・名護で行われている先乗り合同自主トレに参加し、ブルペン入りした。この日の投球練習は変化球が主体。多彩な球種を操る中でも、米大リーグ・レイズに移籍する上沢直之投手(29)からヒントを得たツーシームに大きな手応えを感じ取った。
開幕投手を務める道産子は、エースの置き土産にさらなる磨きをかけて、栄えあるマウンドへ向かう。
変化球を主体にリズム良く22球
カーブ、カットボール、スプリット…。七色の変化球を自在に操り、リズム良く22球を投げ込んだ。
投球を終えた伊藤は「スライダーはまだ本格的には投げてなくて、キャンプの課題はカーブになりそう。感覚的にはツーシームがすごく良かったかな」と内容を自己分析した。
エース右腕の助言で好転 「良い感じかなと思います」
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納得のツーシームは、約2週間前の出来事を経て急激に改良された。上沢がレイズへの移籍会見を行う2日前。1月17日にエスコンフィールド北海道で自主トレを共にする中で、変化球談義に花を咲かせた。
「上沢さんにアドバイスをいただいて、そこから急に良くなりました。もともとオフシーズンにすごく練習してたけど、しっくりこないままだった。曲げようとしなくても、言われた通りに投げたら曲がる。コントロールもだいたいできているし、良い感じかなと思います」
梶原ブルペン捕手も太鼓判 スライダーにも好影響
リリース時の感覚に少しの変化を加えることで、球質は劇的に向上した。これまで以上に右打者の内角へ食い込む軌道を、ボールを受けた梶原ブルペン捕手は「ベースの半分ぐらい動いている」と表現した。
伊藤自身も「今ぐらいの曲がりとスピード感だと、どういうバッターであれ使えるボールになる。(生命線の)スライダーが生きてくるボールなので、引き続き大事にしていきたい」と確かな収穫を口にした。
照準は「3・29」 初の大役へ準備着々
曲がり球に、落ちる球。豊富な球種を器用に操るがゆえの悩みもある。「球数が多くなっちゃうんですよ…。本当はそんなにブルペンで、多く投げたくないタイプなので(笑)。1球1球、集中して投げられればと思います」。今季を占う開幕戦は3月29日。じっくりと時間をかけて、最高のボールを追い求める。