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社会人野球・航空自衛隊千歳に初のプロ経験者誕生へ 元巨人の2メートル左腕・阿部剣友が受験
北斗市出身で札幌大谷高時代は全国優勝も経験
2023年限りでプロ野球の巨人を自由契約になった北斗市出身の阿部剣友投手(21、札幌大谷高出)が、社会人野球の航空自衛隊千歳で再起を図る。昨年11月に自衛隊の採用試験を受験済みで、2月20日の合格発表を待つ。無事に合格し、千歳基地への赴任が決まれば、1981年創部の野球部に初の元プロ野球選手の〝入隊〟が実現する。
「合格したら都市対抗や日本選手権で活躍したい」
プロ野球のキャンプインが近づく1月下旬、阿部は実家のある北斗市で走り込んでいた。「合格したら都市対抗や日本選手権で活躍したいと思っているので、チームの戦力になって頑張っていきたい。巨人の3年間で得た、最後まで頑張る気持ちと、長身から投げ下ろすストレートが武器。球の強さは出てきてる。自分の中ではまだまだやれる」と、入隊後のイメージを思い描く。
20年ドラフトで巨人育成8位
支配下の壁は高かった。札幌大谷高3年夏は200センチの長身左腕としてチームを南大会4強に導き、2020年に巨人育成ドラフト8位で同校から初のプロ入り。日本人選手としては、故・馬場正平、秋広優人(21)と並び歴代最長身と注目を浴びた。しかし「3年間は長いようで短いって感じだった。周りの選手がすごい選手が多くて、自信がちょっとずつなくなってしまった」と、一度も3軍から2軍に昇格することなく、23年10月に戦力外を通達された。
プロで継続することの大切さ学ぶ
それでも無駄に過ごした3年間では決してなかった。高校時代から最速は3キロ増の145キロ、体重は5キロ増の106キロと、球速も体格も成長した。「練習の方は、人一倍やっていたという自信がある。結果に結びつくことはなかったけど、継続することの大切さを学ぶことができました」。